地元の漁業者や観光協会などでつくる「小網代観光振興活性化検討協議会」は、6月下旬から7月上旬まで海底熟成ワインの引き揚げを行った。
漁師らの新たな収入源の創出などを目的とした事業。海底の一定した水温と適度な揺れによって熟成が進み、まろやかな味になるというワインは、市ふるさと納税の返礼にも登録されている。
昨年末には、ワインだけでなく日本酒や焼酎、ウィスキーなどを含む約1200本が、水深12〜15mの14カ所に沈められた。引き揚げ初日は、2カ所からボトル144本が取り出され、ケースにはアオリイカの卵も付着していた。長崎県の壱岐島で藻場再生に取り組む事業者も見学に訪れ、「ロマンを感じる。地元は麦焼酎の発祥の地なので試してみたい」と展望を語った。同協議会ワイン担当の出口浩さんは「事業は形になりつつある。小網代の活性化に繋がれば」と前を向いた。
今年はホテル京急油壺観潮荘のほか、市内の酒店でも販売予定という