こどもの声を聞いてみよう
保土ケ谷区では、つながり支えあい、安心していきいきと暮らせるまちにする計画「保土ケ谷ほっとなまちづくり(区地域福祉保健計画)」を定めています。「見守り・支えあい」「いきいき健康」「担い手づくり・情報」の3つのテーマを柱に、地域のみんなを対象に/地域のみんなで計画を進めています。
この、みんなでつくる「保土ケ谷ほっとなまちづくり」について、まちの一員であるこどもたちの声を反映させたいという思いから、小学生が集まって話をするワークショップを2023年12月に行いました。
- 話すテーマはランダムに並んだカード次第。その場で決まったテーマで自由に話をしました。題して、「ねちょぱな(ねぇ、ちょっと話そう!)」——。
小学生9人が参加してくれました
今回参加してくれたのは、保土ケ谷区内に住む小学5・6年生の9人。聞き手として白梅学園大学名誉教授の長谷川俊雄さん(とっしー)がこどもたちへの投げかけ等を行いました。
- 話し合ったテーマは「友達の好きなところ」「健康・元気」「居場所」「支えあい」「つながり」。それぞれのテーマでの子どもたちの生の声をご紹介します。(〈 〉内は司会者からの投げかけ)
友達の好きなところ
・やさしいところ。何かあった時にどうしたの?って声を掛けてくれる。
・頼れるところ。責任感があって任せられるし、最後までやり遂げてくれる。
・友達が泣いている時や困っている時に声をかけてくれる。
・誰に対しても優しいし、平等に接してくれる〈なんで平等だといいんだろう?〉→態度が変わらないでいてくれると安心するから。
・ほめてくれるところ。髪型とか。〈ほめてもらえると何で嬉しいのかな?〉→頑張ってやったことをほめられると嬉しい。
・間違っているところを指摘してくれる〈誰にでも指摘することができるかな?〉→ちゃんと指摘する理由があることと、言ったら相手が聞いてくれることが大事。
健康・元気
健康や元気のために、こんなことをしたらいいのではと思うことは?
・ラジオ体操
・規則正しい生活(食事、睡眠)
・手洗いうがいは、お金をかけなくても自分でできる。
・家族でジョギング。お父さんのダイエットも兼ねて。
・食事に気をつける。発酵食品を食べる。骨を強くするためにカルシウムを取る。
・ポジティブシンキング、笑顔。嫌なことがあってもその先に自分の楽しみがあると頑張れる。
体と心の健康って分けられる?
・体の元気と心の元気は違うけど、つながっていると思う。
・体が元気でも心が沈んでいる時はある。
・自分の中に豆電球があったら、体の健康と心の元気が並列つなぎになっている感じ!片方が消えても片方が消えない時がある。
・でも直列になっている時は、両方ダメになっちゃう。
・ブレーカーが落ちたら全部だめ。この時は、もう病気とかで全部健康が損なわれているとき。
高齢者が元気でいるためにできることって?
・独りぼっちにならないように、心配してくれる誰かがいると良い。
・できる範囲のことを自分でやれるようにする。無理なく継続できるように。
・心を開放して、自由にしてあげる。やりたいこと、好きなことをしてもらう。
・ディズニーに行く。高齢者限定の日があって、パレードには椅子が常備されて、レストランも和食が多め。
・こどもたちが考えた高齢者向けの遊び場をつくる。大人がやると仕事になっちゃうから、やりたいこどもたちを募集して、こどもたちだけでやった方がいい。
・熟していないこどもと、熟していて過去のこともわかる高齢者が一緒にやれるとアドバイスがもらえるかも。新鮮とベテランのタッグを組める。
居場所
みんなにとって居場所って?
・学校とか教室・・・先生や友達がいて協力し合えるから。
・自分の部屋・・・1人でいられて落ち着くから。
・リビング・・・温かいし、誰かがいてくれるから。
・寝室・・・一番過ごす時間が長いから。
理想的な居場所は?
・落ち着けるところ。
・いつでも動けて、好きなスポーツができる広い場所。設備が整っている。
・好きなことができて、それをするための相手がいること。
居場所は①ルールが決まっている②ルールがない、どちらがいいかな?
・ある程度ルールがあった方がいい。自由すぎるのは、不自由。
・ルールがない方が気楽。縛られたくない。ケガをしたら助けを呼べばいい。
支えあい
支えあいって、何をイメージする?
・人という字。
・できる人ができない人を助ける。
・協力プレー。
・木の根っこと幹みたいな関係でつながっている。どちらも必要としている。
・生きている全員が必要としている。
・動物も。動物と人間も支えあっている。
なぜ募金するの?
・人は1人では生きていけないから。
・東日本大震災の後に、知らない人のために仕事をしている人がいっぱいいたことを知った。
・自分も辛くても未来のために。
つながり
つながりって、何をイメージする?
・パーティーの時の飾りをイメージして、人と人のつながり。
・支えあいは、2人が力を合わせてレベルアップしていて、つながりは、落ちないようにしている。
・友達と手をつないでるイメージ。
・おじいちゃんおばあちゃんからお父さんお母さんが生まれ、自分がいる、というつながり。
・誰かと協力するというより、関係が保たれているイメージ。必ずしも支えあっているわけでもない。
・ウイルスとか、悪いつながりもあると思う。
話しあいを終えて
こどもたちからは「自分の知らないことを知ることができて楽しかった」「普段言いにくいことも素直に話せてよかった」といった声が上がりました。
講師を務めた長谷川さんは、こどもたちの議論を聞いて「こどもは考える機会さえあれば考えられる。自分の哲学や思想があることを改めて気づかされた」と振り返りました。
こどもたちから出た意見には、おとな達が想像できないような発想や意見があり、そして、ほっとなまちづくりの理念である「つながり支えあい 安心していきいきと暮らせるまち ほどがや」を実現するための大切な視点がちりばめられていました。
- こどもも地域づくりを進めていくための大切な一員だということですね。
こどもたちが考える理想のまちは
最後に、「保土ケ谷区がこんなまちになると良いな」というテーマでこどもたちに聞いてみました。
・助け合えるまちがいい。みんなが安心して楽しめるまち。
・たくさんの世代が暮らしやすく、楽しいまちになると良い。
・どんな世代でも住みやすく、障害者でも住みやすい場所になると良い。
・あかるい場所、だれでも元気になれる場所。
・保土ケ谷区が良い環境であるまちになると良いなと思った。
・高齢の方にも楽しめるようなテーマパークがあり、どんな人でも楽しめるようなまち。
・こどもから高齢者まで、みんなが楽しく気軽におしゃべりができるまち。
・こどもも高齢者も協力して住み続けられるまちに、自分たちがしていけたらいいと思う。あなたの考える「こんなまちになると良いな」な保土ケ谷は、どんなところでしょうか?