食べること、聴くこと、働くこと、暮らすこと。茅ヶ崎では、それらが無理なく日常の中でつながっていきます。
都内から茅ヶ崎へ移り住んだ、料理家のもんきちさんと、音楽ジャーナリストのやじー(矢島由佳子)さんご夫婦。もんきちさんは、Instagram、YouTube、TikTokなどで、簡単で健康的なレシピを発信し、総フォロワー数は85万人を超える人気料理家兼インフルエンサー。やじーさんは、年間200本以上のライブやインタビューの現場に足を運び、音楽の魅力を伝え続けるジャーナリストです。
一見すると異なる分野で活躍する二人ですが、暮らしの中心にあるのは「日常を少し楽しくする」という感覚。料理と音楽、そして茅ヶ崎という街。三つの要素が重なり合う、二人の暮らしについて話を聞きました。

東京出身のもんきちさん(右)と大阪出身のやじーさん(左)。
日常の料理が、誰かの暮らしを助ける
現在は料理家として多くの支持を集めるもんきちさんですが、もともと辻調理師専門学校を卒業し飲食店で働いていました。その後、IT・WEBマーケティングの分野に転職、20代後半で独立。マーケティング支援などと並行して10年以上にわたってフリーランスとしてキャリアを積み、インフルエンサーとしての活動は5年目だといいます。
料理の発信が始まったきっかけは、家で日常的に作っていた料理でした。
「僕が家で料理を作っているところを、当時動画プラットフォームの会社に勤めていた妻が撮影して、編集して投稿し始めたのが最初なんです」
もんきちさんのレシピの魅力は、特別な材料や難しい工程を必要としないこと。地元のスーパーで手に入る食材を使い、できるだけシンプルに、でもちゃんとおいしい。料理が得意な人だけでなく、忙しい人や自炊に苦手意識がある人でも「これなら作れそう」と思える手軽さがあります。
コンセプトは、時短で作れる健康的な日常の料理。画面の向こうにいる誰かの食卓を、少しだけ楽に、少しだけ楽しくする。その視点が、多くの人の共感につながっています。

もんきちさんのレシピには日常を豊かにする「気づき」があふれています。
音楽の現場から、時代の空気を伝える
一方、妻のやじーさんは、音楽ジャーナリストとして活動しています。アーティストのマネージャーやカルチャーメディアでの編集、動画プラットフォームでの経験を経て、2023年に独立。現在はメディアへの寄稿やラジオ出演などを通じて、新進気鋭のアーティストからベテランまで、幅広い音楽の魅力を伝えています。
大切にしているのは、現場に足を運ぶこと。年間200本以上のライブやインタビューに立ち会い、音楽が生まれる場所、届けられる瞬間を自分の目で見て、言葉にしています。
茅ヶ崎にゆかりのあるアーティストの話題になると、SuchmosやTani Yuukiさん、BE:FIRSTのSOTAさん、R&Bシンガーのさらささんなどの名前も挙がりました。茅ヶ崎という街が持つ開放感やカルチャーの気配は、音楽とも相性がいいのかもしれません。
やじーさんが地方取材やライブで家を空けることも多いそうですが、そんな日常も、もんきちさんの発信では人気コンテンツになります。
「妻がいない日のせんべろ」シリーズは、そのリアルさと親しみやすさで、ファンにおなじみの企画に。二人の仕事と暮らしは、それぞれ独立しながらも、自然に影響し合っています。

茅ヶ崎を選んだ理由
二人が茅ヶ崎への移住を考え始めたのは、コロナ禍でリモートワークが広がったことがきっかけでした。都内へのアクセスも確保しながら、日常に少しリゾート感を取り入れられる場所。そんな土地を探す中で、茅ヶ崎が候補に上がりました。
実際に駅に降り立ち、街を歩いたときに感じたのは、空の広さと、ゆったりと流れる空気感。海が近いこと、まちのサイズがちょうどいいこと、そして日常の中に無理なく余白があること。そうした感覚が、二人の暮らし方に合っていたといいます。
茅ヶ崎にゆかりのあるアーティストたちが、この街に愛着を持っていることも、二人にとっては印象的だったそうです。音楽の現場を通じて街の名前を耳にする機会もあり、茅ヶ崎は以前からどこか気になる存在でした。
個人店の顔が見える街
実際に暮らし始めてから感じた茅ヶ崎の魅力は、人との距離の近さでした。「都内に多いチェーン店とは違って、茅ヶ崎にはオーナーさんのこだわりや顔が見える個人経営のお店がたくさんある。街の皆さんが本当に温かいんです」
イタリアンの『Oggi』、焼肉の『唐兵衛』、洋菓子店の『Carrot Bonbon』。お気に入りの店に足を運び、地元の『魚卓』で新鮮な魚を買う。そんな日常の一つひとつが、料理家であるもんきちさんの感性を刺激しています。
マニュアル通りではない会話。店主の人柄がにじむ料理。顔が見える食材。茅ヶ崎には、暮らしの中で自然と人の温度に触れられる場面があります。それは、もんきちさんの料理が大切にしている「誰かの日常に寄り添う」という感覚とも重なります。

茅ヶ崎の食文化は、料理家であるもんきちさんの感性にも刺激を与えているといいます。
食と音楽が、日常を元気にする
「食と音楽は、人間の健康や幸福に大きな影響を与えるもの」やじーさんはそう話します。おいしいものを食べること。好きな音楽を聴くこと。どちらも特別な日だけのものではなく、毎日の暮らしを支えてくれるものです。
もんきちさんは、これから茅ヶ崎の食材を使ったレシピや、地域の人が元気になるような食の発信にも関心を寄せています。やじーさんも、茅ヶ崎にゆかりのあるアーティストや、街に根づく音楽文化の面白さに注目しています。
今後は、SNSやメディアといった画面の向こう側だけでなく、フードフェスや地域イベントなど、リアルな場での活動や、茅ヶ崎の食材やお店、日々の暮らしの中で出会う食の魅力を、料理家ならではの視点で発信していくことにも関心を寄せています。
海が近く、空が広く、人の顔が見える街。茅ヶ崎での暮らしは、二人にとって、仕事と日常を切り離すのではなく、ゆるやかにつなげてくれるものなのかもしれません。

【もんきちさん】
インスタグラム:https://www.instagram.com/fujimon_kitchen/
X:https://x.com/fujimon_kitchen
youtube:https://www.youtube.com/@fujimon_kitchen
【やじーさん】

















