横須賀市鴨居の観音崎自然博物館で7月18日から、三浦半島の海に漂う「流れ藻」の一生を描いた絵本『ながれものたび』の原画展が開かれている。
『ながれものたび』は、海の生態系に詳しい浅井ミノルさんが文章を、なりひろ成広のり子さんがイラストを手掛けた。
「流れ藻」とは、気胞といわれる浮き袋を持つ海藻が波などでちぎれ、海面を漂っている状態のこと。隠れ場所のない大海原で小さな生き物を敵から守る、重要な役割を果たしている。
絵本は、流れ藻が海を漂うところから浜辺に打ち上げられるまでの一生を通して、魚たちの暮らしを実際の海の生態系や生きものたちの観察に基づいた写実的な描写で構成されている。
京都府在住の成広さんは、浅井さんの助言を受けて三浦半島で2023年に現地調査を開始。5カ月間実際に海へ潜り、城ヶ島の魚や流れ藻を観察した。生き物たちのすみかとなる流れ藻の役割に感動し「海の美しさや楽しさを伝えたい」と作品づくりに没頭。約1年の制作期間中、光の透明感を青の濃淡や白で表現したほか、浮き袋の仕組みを確かめるため自宅の浴槽に潜って下から観察するなどこだわり抜いて描いた。
原画展は全国を巡回中で、観音崎自然博物館で3カ所目。観察地であった観音崎での展示に、成広さんは「訪れた人に、自分たちが素敵な海の近くに暮らしていることを改めて実感してもらえたら」と話す。
会場には成広さんが手掛けた原画16点のほか実際の流れ藻も展示されている。期間は2026年9月27日(日)まで。











