無農薬・有機栽培の農業を行っている「茅ヶ崎どっこいファーム」の吉野正人さん(67)が、地元産小麦を使った乾麺のうどんを製造し、販売を始めました。吉野さんは「農産物の産地としての茅ヶ崎の地力の高さを知ってもらうとともに、子どもたちと生産の現場をつなぐきっかけになれば」と話しています。
高校教諭を経て、2017年から茅ヶ崎市内で農業を始めた吉野さん。現在は赤羽根や堤の約75アールの畑で、トマトやジャガイモ、キュウリ、ピーマンなど約50種の野菜を栽培しています。
ある時、地元の先輩農家から「以前は小麦を作っていたがやめてしまった」という話を聞き、「だったら自分で栽培してみよう」と決意。24年11月に種を撒き、25年6月には約300kgの玄麦を収穫しました。うどんに加工すると「香りも良くて小麦そのものの味を感じられる」と大好評。ただ、この時は量が少なかったこともあり、ほとんどを友人や知人に無償で提供してなくなってしまったそうです。
ただ、これで手ごたえを感じた吉野さんは、25年秋の種まきの際に前年の倍の量を作付けし、その後約700kgを収穫。今年は商品化を目指して栃木県の製麺所に製麺を依頼しました。コシを生んだり食味を上げるために入れる塩は伊豆大島産の「天然塩」にこだわるなどして「三方良しの茅ヶ崎うどん」が完成。ちなみに「三方」とは「海良し・里良し・人も良し」を意味するそうで、吉野さんは「全粒粉の風味が楽しめるので、まずは塩だけで味わってほしい」と話します。
現在はロコスポーツ湘南(茅ヶ崎市元町13の1)のフロントロビーで200g500円で販売中。売上の一部は茅ヶ崎市内小学校の児童を畑に招いて行っている交流事業にも活用するそうです。
吉野さんは「神奈川県内で小麦はほとんど作られていないが、こうした取り組みが近隣にも広がり、地元で作られたものを口にできるようになれば」と話しています。

麦畑に立つ吉野さん















