今風の若者をイメージキャラクターに据えてテレビCMで流れている「競馬場」は、えらくお洒落で健康的な感じさえします。
しかし、やはり、競馬場と聞くと「やさぐれたオジサンたちが、缶ビール片手に耳に赤ペン挟んで、競馬新聞持って、、、」と妄想が膨らむ。50過ぎのオバサンには、ここまで長い時間かけて(主にテレビドラマなどの「聞き込み」や「犯人を捕まえる」的な場面での認知だが)埋め込まれてきた「固定観念」があるのです。
ところが、最近「川崎競馬場」に「芝生広場」や「子どもの遊び場」などがあることを知り、これまで私が思い込んでいる「競馬場」とはちょっと違うのか?と疑問と興味がわいてきました。せっかく川崎市に住んでいるし、死ぬまでに一度は行ってみたい!と思い立ち、今回、人生初!競馬場!行ってみました。
もくじ
1.JRAと川崎競馬場の関係
2.もちろん車でゴー
3.まずは内馬場見学
4.いざ馬券売り場へ
5.初心者に強い味方
6.魅力的な観覧席
7.帰る前にもう1回
JRAと川崎競馬場の関係
行く前に、ちょっと勉強。テレビで広告してるのは「JRA」、これは日本中央競馬会という特殊法人で、全国に10か所ある競馬場で「中央競馬」を順次開催しています。東京の府中競馬場は「中央競馬」。
一方、川崎競馬は地方競馬。東京の大井競馬も同じく地方競馬。大きな違いはその運営で、中央競馬は国が運営し、地方競馬は各自治体が運営しています。当然、中央競馬の売り上げは国庫に入り、川崎競馬の売り上げは神奈川県に入ります。なるほど。事前学習完了!いざ川崎競馬場へ。
もちろん車でゴー
7月下旬、熱中症の警戒情報が出る中、車で川崎競馬場へ。グーグルマップで行ったのですが、駐車場入り口が見つけられず、競馬場周辺を2周くらい回って、やっと駐車場へ。川崎競馬場は馬が走るコースの内側(内馬場)が半分駐車場になっています。駐車場入り口を入ってから、トンネル状のモノをくぐります。これは、競馬のコースの下をくぐっているのです。
そして、めっちゃ広い駐車場へ。これだけ広ければ安心、いつでも止められそうですね。
駐車場にはトイレも。中もピカピカ。駐車場から競馬場への入り口が青い看板のところ。その右側にトイレ。
当日は、川崎競馬場の施設を所有している(株)よみうりランドの競馬事業部の方に案内をお願いしました(おばさんだけどビビりなので、一人で行く勇気なく、、、)。案内してくれたのは、飯田さん。
競馬場の説明を、本当にわかりやすくしてくれました。
ちなみに、(株)よみうりランドは1949年に(株)川崎競馬倶楽部として設立しています。なんと、ここ川崎競馬場が(株)よみうりランドの発祥の地!そして、現在も(株)よみうりランドが神奈川県に土地を貸している「大家さん」なのです。全く知りませんでした。飯田さん、さすがに詳しい!!
まずは内馬場見学
川崎ドリームビジョン
川崎競馬場は設置されている画面「川崎ドリームビジョン」がとても大きい。どれくらいかというと、世界一大きいとギネスブックに載っていたほど。しかし、ドバイのメイダン競馬場のビジョンに抜かれて、現在は2位?らしい。まあ、それくらい大きいのです。このため、遠くにあってもよく見えるので、通常はコースの内側に設置されるビジョンが、コースの外側に設置されています。
このため、コースの内側になにも邪魔なものが無く、広々と使えるのです。コースの内側、楕円の半分は駐車場、中心に競馬場への入り口があり、入ると左右に芝生広場が広がります。
芝生広場
入って右側の広場ではポニーとの触れあいイベントやっていました。子連れのママが、何人か参加中。競馬場に居ることを忘れるような情景です。
遊具
私が行ったのは真昼間で、40度近い気温だったので、遊具で遊ぶ姿は見えず。日が落ちたら、遊べそうです。
キッズコーナー
その他にも内馬場には屋内のキッズコーナーも。暑い、寒い、などの時には憩いの場。
バーベキュー場
バーベキュー場の利用はかなり自由度が高く、使い勝手が良さそうです。色々な使用方法があるので、興味のある方は要チェック。駐車場は近い、トイレはキレイ、子どもは芝生で自由に遊べる、警備員さんがいる、バーベキューの支度も後片付けもしてくれる。かなり魅力的ですね。
ビアガーデン
バーベキュー場の隣にはビアガーデンも。至れり尽くせり。
いざ、馬券売り場へ
馬券売り場、と思っていましたが、正しくは「投票所」らしいです。中はクーラーが効いていて快適。「競馬場の馬券売り場」とは思えないキレイさ。そして何より、おばちゃんが窓口で売るのではなく、マークシートで購入希望を書いて機械で馬券を買うのです!びっくり。私の固定観念、だいぶ崩れてきました。
しかし、馬券の種類や買い方が全くわかりません!
初心者に強い味方
そんな人のために、2号スタンド1階にビギナーズカウンターなるものがあって、色々教えてくれるのです。
今回は時間が無くて話が聞けませんでしたが、次回は是非ちゃんと話が聞きたい。その他にも、個別ではなくセミナーとして競馬の面白さを教えてくれるところも、同じ2号スタンド2階にありました。時間が決まっていて、申し込んだ人はその時間に集合すれば、セミナーを受けられるのです。
さて、何の知識もないまま、とりあえず「1着を予想する」単勝を500円分買いました。出走の10分前には発売が締切になります。500円とはいえ私財を投じているので、レースに注目!2号スタンド2階の、一般観覧席から第1レースを見ました。この日の第1レースは15時出走。モノの数分で、私の500円はただの紙くずになりました。
場内には競馬新聞売り場もありました。やっぱり、研究しないと当たりませんね。
魅力的な観覧席
競馬はその由来が英国にあり、英国王室主催の競馬レースであるロイヤル・アスコットは、英国社交界の一大イベント!だとか。高貴な雰囲気の漂う競馬場のイメージにふさわしい観覧席が、川崎競馬場にもあります。
貴賓室
1号スタンド3階に、貴賓室があります。3階なので走路が見渡せ、空調のきいた室内で食事をしながら競馬が楽しめます。バルコニーに出て外の空気や音を感じながらの観戦も可能です。
奥に走路を向いたソファー席があり、横の席とはガラスで仕切られています。そして、馬券が買いたい時は、廊下に出ればそこには貴賓室専用の馬券の販売機が。
貴賓室のある位置は、レースで走る前の馬の様子を見られる「パドック」の上。なので、走路と反対側に行けば、パドックを上から見下ろすことが出来ます。
パドックの向こう側には道路が見えています。位置的に少し高くなっているので、車で走っているときにはパドックは見えません。上から見下ろして、道路と競馬場が近いことが驚きです。
そして、馬がたくさんいる競馬場は「臭いのでは?」と思っていましたが、川崎競馬場は全然臭くないです。モノレールで羽田空港に行く途中にある「大井競馬場駅」は、ドアが開くだけで「匂う、、、」と思った覚えが。これを飯田さんに聞いてみると、「川崎競馬場は厩舎が小向町にあり、ちょっと離れているから」との事。建物内はキレイだし臭くもない。
席種は豊富!お気に入りは?
1号スタンド、2号スタンド、共に室内外に観覧席があります。それぞれ、1人用、ペア用、3~4人用、家族用など豊富な特別観覧席が用意されています。そして、利用料金もリーズナブル。まあ、みんなが馬券を買ってつぎ込む金額を加算すると、リーズナブルとは言えないかもしれませんが、、、。取材に行った日も特別観覧席はかなりの割合で使用中。時間は平日午後3時頃。「これは、早めに来ないと良い席は取れないな。」と再来必至の私でした。
帰る前にやっぱりもう一回
人間不思議なもので、「分からないから負けて当然」と思って買った馬券でも、やっぱり負けると悔しい。場内の見学が終わって帰る前に、自然と足は馬券売り場へ。再び500円分、一着になるだろうと予測した馬を買い、馬券を持って芝生広場の日影へ。芝生に座り、出走を待ちます。「今度こそ!」「あ、勝ったらどうしよう。払い戻しの仕方、教えてもらわなかったなあ」と幸せな妄想に浸りながら待つこと10分。出走、そしてやはり私の500円は紙くずと化しました。さ、帰ろう。
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