真金町にある金刀比羅大鷲神社の例大祭「酉(とり)の市」で恒例となっていた露店の出店なとが新型コロナウイルス感染防止のため、中止になることが同神社から発表された。酉の日にあたる11月2日、14日、26日は境内だけで神事を執り行う。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、神社の責任役員らが協議した結果、熊手などを販売する露店商の出店、神社を飾るちょうちん設営などの行事を取りやめることにした。同神社によると、露店出店などの諸行事の中止は関東大震災があった1923年、横浜大空襲で神社が被害を受けた45年以来だという。
横浜市の無形民俗文化財
同神社の酉の市は、1991年に市の無形民俗文化財に登録された。県内の酉の市では最大規模を誇り、多くの人が「福をかき集める」とされる熊手を買い求める様子は南区の初冬の風物詩となっていた。
同神社は「一刻も早い事態の終息を祈念している」としている。
縁起物の熊手は毎年買い替えることが習慣となっている。昨年の熊手に関し、神社側は「大鷲神社の熊手は神社に納めてもらえれば対応するが、露店で購入したものは持ち主の責任で対応してほしい」としている。