【取材レポ】憧れのホテルニューグランドに潜入。年に一度「横浜市民感謝DAY」で美味堪能

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【取材レポ】憧れのホテルニューグランドに潜入。年に一度「横浜市民感謝DAY」で美味堪能
絶品のローストビーフを一人ひとりに提供

2018年12月で開業91周年を迎えた、横浜のクラシックホテル「ホテルニューグランド」。この格式ある老舗ホテルで一年に一度だけ開かれる「横浜市民感謝DAY」をご存知でしょうか?

横浜市在住・在勤者を対象に行われるイベントで、抽選で120名の枠に5倍以上の申し込みがあったという人気企画。5,000円の参加料はかかりますが、ここまで市民を魅了する内容とは、一体どんなものなのでしょうか。記者自身も憧れのクラシックホテルに初潜入とあって、期待に胸を膨らませながら取材してきました。

シンボルともいえる大階段。写真左上のオブジェは「フルーツバスケット」でおもてなしの意を表しているそう

港町・横浜とホテルニューグランドの歴史を知る

12月4日に行われた「第5回横浜市民感謝DAY」は11時にスタート。株式会社ホテル、ニューグランド代表取締役社長の濱田賢治さんによる挨拶に続いて、横浜の歴史を知る記念講演が行われました。

会場となった本館2階レインボーボールルームは満員

「海からみた横浜-港都から工都へ-」をテーマに、横浜都市発展記念館副館長で主任調査研究員の青木祐介さんが講師を務めました。開港から貿易都市として発展してきた横浜は、1923年に起きた関東大震災で壊滅状態に。震災で離れてしまった外国人を再び迎えようと、当時の有吉忠一横浜市長は横浜復興会会長であった原富太郎(三溪園を開園した実業家)などに協力を呼びかけます。そして1927年、復興のシンボルとしてホテルニューグランドが開業。1930年には、震災瓦礫を埋め立て造成された山下公園が完成します。

開港後、横浜に住んだ外国人の住宅図を紹介する青木祐介さん

その後、横浜は幹線道路や鉄道網を整備するなどして市域を拡大し、港町から臨海工業地帯へと広がりをみせていきます。講演では、同時期に横浜で発展したキリンビールや日産の資料なども紹介され、現在の横浜に通じる歴史に思いを馳せ話を聞くことが出来ました。

ホテルスタッフが館内をガイド

講演の後、12時からは館内見学です。テーブルごとに10名前後のグループに分かれ、普段なかなか見ることができない本館やタワー館をホテルスタッフが案内してくれました。

西洋の館に日本風の様式を取り入れたフェニックスルーム

何気なく置かれたクラシックチェア 座面を張り替えるなどして長年愛用されている

重厚感ある本館の廊下

タワー館から横浜の街を一望

本館に隣接するタワー館の最上階には、地上70mのスカイチャペルがあります。

スカイチャペル

三方向をガラス窓の回廊で囲まれたチャペルで、ドアの前に吹き抜け空間が広がります。1991年にオープンしたタワーの屋上には、1997年に開業70周年で改装されるまでプールがあったそうです。

かつてプールがあった場所 結婚式ではここでフラワーシャワーも

回廊からの眺めはまさに横浜・みなとみらいを一望できる絶景。

タワー館最上階からの眺め

全長106mの横浜マリンタワーを真横からの目線で眺められるのは、タワー館ならではの特別な景観です。

真横にそびえ立つマリンタワー

ニューグランドの歴史を物語る客室 マッカーサーズスイート

終戦後、連合国軍に接収されたホテルニューグランドは、最高司令官マッカーサー元帥の宿舎として使われました。マッカーサーが宿泊した315号室は「マッカーサーズスイート」として現在も客室として使用されています。

マッカーサーズスイートの客室内

天蓋のあるベッド

部屋の広さは56m²とコンパクトながら、アンティークの椅子や机、ラグジュアリーなベッドやシャワールームが魅力的で、お値段は2名利用で237,600円。こんな機会でもないと足を踏み入れることは出来そうにありませんが、ひと時の夢をみさせてもらえました。また、同じフロアには昭和の文豪・大佛次郎が10年間執筆活動をした318号室「天狗の間」もあります。

天狗の間 こちらは通常の客室としても利用されている

伝統のヨコハマ洋食をブッフェスタイルで

バターライスと海老のクリーム煮が入った名物のシーフードドリア

いよいよ、待ちに待ったお食事タイムです。ブッフェでは、ニューグランド発祥とされる「ドリア」や「スパゲッティナポリタン」、名物のカレーなどホテル伝統の洋食が用意されていました。

ナポリタンなど定番洋食を盛り放題

さらに、普段は披露宴や宴会プランなどでしかお目にかかれないローストビーフが一人ひとり丁寧にサーブされ、前菜からデザートまでたっぷりと2時間弱、優雅な食事を楽しむことが出来ました。

一人ひとりに提供されたローストビーフには長蛇の列が

ローストビーフをサーブしていたシェフの小泉流以さんと総料理長の宇佐神茂さん

ロビーのクリスマスツリーが点灯

総支配人の青木宏一郎さんが点灯

盛大なお食事でお開きとなった横浜市民感謝DAYの後、レインボーボールルーム前のロビーで「クリスマスツリー点灯式」が行われました。高さ3.5mを超えるクラシカルなツリーは、日中から22時頃まで、毎日点灯しています。また、12月25日までのクリスマス期間中、DJセレクトの音楽が楽しめるバー「クリスマスナイトラウンジ ザ・ロビー」を開催している日があるので、ぜひ訪れてみては。

ピアノとヴァイオリンの演奏も

横浜市民感謝DAYを終えて

イベントを終え、来場者に話を聞いてみました。近所に住んでいてニューグランドには何度か訪れたことがあるという女性は「マッカーサーのお部屋とか、話には聞いていたけれど、はじめて見ることができて貴重な体験でした。(ニューグランド)発祥の料理も老舗ならでは味で美味しくいただきました」。取材中、来場者の中には近隣ホテルの料理長さんが、プライベートで応募されてやっと当選したという話も聞きつけ、市民感謝DAYがプロの目にも気になるイベントであることを知りました。ホテルスタッフに聞くと、イベントの募集は例年9月中旬~10月末にかけて行われるとのこと。横浜市民の特権ともいえる充実した内容、是非また訪れたいと思いました。

お土産として配布されたスープと写真集

住所

神奈川県横浜市中区山下町10 ホテルニューグランド

費用

5,000円(税・サービス料込)
※例年9月中旬~10月末にかけて募集(抽選)

問い合わせ

ホテルニューグランド

電話

045-681-1841

045-681-1841

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公開日:2018-12-11

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