山坂の多い地域に新たな交通手段をつくろうと昨年設立された、生田山の手自治会(望月俊男会長)内の「交通問題推進協議会」。新型コロナウイルスの影響で活動が止まっていたものの、7月10日に4回目の意見交換会が行われた。
同自治会は生田駅と生田浄水場の間に位置し、バス路線がない。昨年11月の3回目の意見交換会では、タクシー会社・生田交通(吉川和位社長)の協力で「自治会内にタクシー乗り場を新設する」案を進めていくことを決定。今年1月には、自治会内で地域交通に関するアンケート調査を実施した。回答者の53%は高齢者で、約7割が外出移動の不便性を感じていること等が分かった。
10日の会議には自治会役員や民生委員、吉川社長、市職員らが参加。自治会側からは「市のバスの高齢者優待制度をタクシーでも使えるようにしてほしい」「フロンターレ新施設の交通手段を活用できないか」などの声が上がった。実現性の高いタクシー乗り場新設案については、状況確認のためのカメラ設置など課題があるものの、同協議会顧問の各務雅彦市議と生田交通との間で再度調整していく。「乗り場の場合は優先的に車両を回すことができる。折衷案を探って協力していきたい」と吉川社長。望月会長は「『バスの優待制度をタクシーでも利用可に』というのが一番の要望だが、乗り場の新設が一つの手がかりになれば」と思いを話した。