久末町内会(森幸男会長)は1月16日、自主防災訓練を同会防災倉庫などを会場に実施した。コロナ禍でさまざまな行事を中止している中で直前まで協議を重ねたが、「災害は待ってくれない。規模を縮小してでも継続することが大事」と、感染症対策を徹底し、開催に踏み切った。
当日は、役員らを含め160人が参加。同会で組織する自警消防部による消防出初式や消火器体験、民生委員による車椅子体験のほか、100円ショップで揃う防災グッズの紹介などさまざまな企画が催された。今回初めての企画となった防災クイズは「展示よりもクイズ形式の方が頭に残るのでは」というアイデアから実現したもの。親子連れから高齢者まで幅広い世代が参加し、防災知識を深めた。消防出初式では今年度新たに導入した「消火ホースキット」もお披露目。従来のポンプ式の消火装置とともに体験コーナーも用意された。参加者からは「体験して初めてわかることが多く、やってよかった」「子どもも喜んで参加した」との声が寄せられた。「防災訓練は広い意味での地域活性」と森会長。3千近い加入世帯数を誇る同会では、小学校を中心に地域のつながりも良好だ。「隣近所が仲良くすることが一番の防災になる。そんな機会になれば」と力を込める。
自助・共助の力を
同会ではこのほど防災倉庫をリニューアル。ヘルメットや救急・衛生用品、食糧備蓄品のほか、会員から借りる発電機などもリスト管理し災害に備える。また東日本大震災の教訓から、女性目線での備蓄品も揃え「いろいろな人の意見を取り入れていきたい」と更なる充実を図る。森会長は「自分たちでやれる範囲の自助・共助の力を、町内会から育てていきたい」と笑顔を見せた。
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