『人生をどう締めくくるか、一緒に悩み考える』
平塚市紅谷町の行政書士事務所「まちなかステーション」は、2020年末に10周年を迎えました。代表の加藤俊光さんはこれまでを振り返り「単身者・子どものいない夫婦が増え、どんな医療や介護を受け、最期をどう迎えるか不安という声が多くなった」と言います。
開業当初は相続手続・遺言書作成支援に特化した活動をしていた加藤さんですが、「任意後見契約」や「死後事務委任契約」を活用して、金銭管理や医療同意、葬儀、埋葬、遺品整理まで、依頼者と信頼関係を構築しながら終活のサポートをしています。
『加藤さんの使命』
その人が歩んだ人生を一緒に振り返り、心の奥底にある想いを推し量る。そして、最期まで自分らしく安心して暮らせる体制を支えるために、一緒に隣を歩く―。これこそが加藤さんの使命といいます。
- 医療・福祉の専門職と密接に連携することで「たとえおひとり様でも自宅で最期を迎えることができます」と加藤さんは強調します。
『さまざまな顔を持つ』
加藤さんは行政書士のほかにも、さまざまな顔を持っています。
FM湘南ナパサが送る「消費生活相談コーナー」(毎月第3木曜日/午後2時~)には2011年から出演し、相続問題を解説するなどリスナーの疑問や悩みに応えてきました。出演回数は100回を超えています。
ほかにも、市社会福祉協議会や公民館、税理士会、医療関係者の方たちからの依頼を受け、講演も行っている加藤さん。
さらに大野小学校ではPTA会長を歴任するなど、多方面で活動しています。「平塚で生まれ育った私にとって、少しでも郷土に恩返しをしていきたいと考えています」。そんな強い思いが原動力になっているようです。
『コロナを乗り越えよう』
依頼者の多くが70代以上の高齢者という加藤さんは、コロナ禍で個別相談の機会は減ったそうです。依頼者が来所する際には換気や消毒、間仕切りの設置など可能な限りの対策をとっています。
また、依頼者宅を訪問する際は、消毒液を持参するなど対策を怠りません。「個別相談の機会が減ったということは、多くの方がお悩みを胸にしまったままの状態であるということ。早くコロナを乗り越え、一つでも多くの悩みを解決するお手伝いがしたい」。依頼者と寄り添い続ける加藤さんは、今日も地域を奔走します。