東京2020オリンピック聖火リレー神奈川県実行委員会は6月11日、県内の公道走行を中止すると発表。これを受け、川崎市が独自に計画していた等々力陸上競技場(中原区)での出発式も中止が決まった。
県内のリレーは当初、28日に箱根町をスタート。川崎市内では最終日の30日に、等々力陸上競技場から小杉十字路を経由して、武蔵中原駅手前までを走行し、横浜市につなぐ予定だった。
福田紀彦市長は「楽しみにしていた人たちを想うと胸が痛み、大変残念」とコメントした。
公道走行に代えて、各日のセレブレーション会場(3カ所)で点火セレモニー等が行われる予定。県実行委員会が東京2020組織委員会と協議し、民間枠含め県内約290人のランナーと調整を進めている。
「数メートルだけでも」
市内最高齢ランナーだった五島シズさん(93・宮前区在住)は「コロナの状況でやむを得ないが、がっかり。トレーニングは日々の健康のために続けている」と話す。民間枠で大磯町を走る予定だった古川由美子さん(同)は「他県では代替えもなく、何もできない所もあるからまだ良いほう。それでも、せめて数メートルだけでも走りたかった」と思いを語った。