ここは三浦半島の南端、まぐろで有名な三崎港にある産直センター「うらりマルシェ」。
正面玄関を入ってすぐ左に大きなショーケースが鎮座しています。そこへ買い物袋をさげた通りすがりの観光客がふと足を止め、食い入るように何かを見つめているのです…。近寄ってみると、ケースの中には台本や有名俳優のサインなどが所せましと並んでいます。どうやらどれも三浦で撮影した作品に関連した品のようで、「あれ三浦で撮影したの!?あの俳優も来てたの!?」と、ミーハー心が刺激されてしまいます。
展示されているだけでこんなにあるということは、知られていないだけでたくさん撮影しているのでは…?三浦市内でロケーションコーディネートを行っている、みうら映画舎にお話しを伺いました。
年間100~120本を撮影
みうら映画舎は、2003年に任意団体として発足し、その後NPO法人になりましたが、昨年10月からはうらりマルシェなどを運営する株式会社三浦海業公社の一部門として運営されています。
映画、ドラマ、ミュージックビデオ、バラエティ番組など多岐にわたり、コロナ禍以前は年間100~120本の作品撮影に協力していたそうです。問い合わせを含めると、件数はなんとその約3倍!これはすごい!
なぜ三浦での撮影が多いのか?
その1 アクセスがいい
都心から1時間ほどの好立地。日帰りロケが可能で、2020年8月には三浦縦貫道路が延伸してますます便利に
その2 みうら映画舎がむちゃぶりにこたえてくれる
私「これまで例えばどんな無茶な相談がありましたか?」
みうら映画舎「昔、『バスを海に沈めたい』っていう依頼がありました」
私「・・・バスを?・・・海に?・・・さすがにそんな撮影は・・・」
みうら映画舎「もちろん、やりましたよ」
公序良俗に反する撮影などは当然できませんが、どうやらスケールの大きさは関係ないようです。ニーズにこたえてくれるという安心感が支持されているのかもしれません。
その3 ロケーションがいい
やはり海での撮影希望が多いそうで、海岸線の長い三浦海岸、岩礁の毘沙門、港町の三崎、富士山を望む西海岸など、さまざまな表情があるのが三浦ならでは。作品の世界観にあわせたロケーションの提案ができます。
よく使われる三浦のロケ地\ベスト3/
気になる人気ロケ地ですが、城ケ島、三崎下町、旧三崎中学校!
自然が豊かな城ケ島、レトロな佇まいの三崎下町は他の商店街にはない雰囲気で人気です。また、旧三崎中学校はCMやMVで使われることが多いそうです。「三浦市役所に行った際、グラウンドで撮影しているところを見た」なんて人もいるのでは?
コロナ禍、緊急事態宣言発令中は施設の休業や行動制限で撮影のキャンセルが相次ぎましたが、現在は徐々に戻りつつあるそう。これから始まる2021年10月期のドラマも鋭意撮影中なのだとか…!!とても楽しみですね。