大正10年(1921年)に川崎で水道が完成し、給水が開始してから2021年で100年。高津区内にある「大山街道ふるさと館」(溝口3の13の3)では現在、企画展「給水開始100年―近代川崎を切り拓いた水道―」が行われている。主催は川崎市民ミュージアム(詳細問合せ【電話】044・754・4500)。
古(いにしえ)の「配水管」展示も
1889年に町制が施行された旧川崎町では主に二ヶ領用水の水を生活用水として利用していたが、水質は良いとはいえない状態で、人々は水不足に悩まされていたという。また、明治末期に注力されていた工場誘致のためには水道は不可欠であり、これらを機に川崎町に水道が敷設されることになった。
水道関係の資料を約50点展示
今回の企画展では水道敷設時の資料や市制施行前後からその後の都市形成を表す水道関係の資料を約50点展示。2021年、京急本線八丁畷駅付近で工事中に発掘された1919年の鋳(ちゅう)鉄管(鉄製の配水管)もある。また、溝口飲料水路図など高津地域の水利用に関する資料も揃っている。
主催者は「川崎の成り立ちに水道敷設が深く関わっていることを知ってほしい」と話している。
観覧無料。午前10時〜午後5時。11月28日(日)まで。
また期間中、館内では2021年夏募集された「うれしい蛇口コンテスト」の全作品481点も展示されている。