「コロナ禍でお墓参りに行けない」
「なかなか実家に帰る機会がなくて、何年もお墓参りができていない」
「おじいちゃん、おばあちゃんのお墓参りをしたことがない」という方もいるのでは。記者もそんな一人。「次のお彼岸には」「今年の命日こそ」と思いながら、もう何年もお世話になった知人のお墓参りに行っていないなと思っていたところに「スマホでお墓参りができる」という情報が!
お墓参り代行アプリ「セレモビ」は、依頼者がアプリにメッセージを吹き込むと、墓前でスタッフが音声を流しながらお墓参り動画を撮影し、いつでも何度でも視聴することができる」サービスのこと。今はスマホひとつで何でもできる時代なんですね!さっそく体験してみました。
<目次>
1.セレモビの使い方
2.セレモビの登録方法
3.スタッフのお参り動画撮影
4.セレモビ開発者に聞いてみた!きっかけなど
5.「セレモビ」でお参りできる霊園
6.「セレモビ」紹介動画はこちらから
セレモビの使い方
1.お墓お参りをしたい人を検索
まずは、故人検索画面で名前を検索
2.故人プロフィールで確認
故人プロフィールをみてお参りしたい人であることを確認。
3.墓参の依頼と設定(花束選択⇒メッセージ録音⇒記帳)
続いて、墓参りの依頼と設定をします。春のお彼岸中の3月21日の墓参りを予約。
供花のお花(造花アレンジ)が3種類から選べるのもいいですね。今回は仏花で!
- 重要ポイント 「セレモビ」では、実際のお墓参りで故人に語りかけるように、お墓の写真を見ながら音声を吹き込むと、その音声を墓前で流しながらお参りしてくれるんです。録音時間は45秒。何度でもとり直しができるのもいいですね。
録音などの設定作業は予約日前日の24時までやり直せるので、時間のある時にゆっくりできるのもうれしい。
4.お参り動画の到着
スタッフのお参り(撮影)が終了すると、アプリでカンタンに映像を何度でも視聴することができるようになります。
5.お支払い方法
気になるお支払いは・・・供花のみだと3,000円(税別)。音声メッセージ込でこの料金なら、お墓参りに行く往復の交通費よりお手頃かも!?
- ポイント 動画を確認してから支払できる完全後払い方式で、1回だけ撮り直しができるのも安心。墓参の依頼から支払まで、スマホひとつで完了できるのは大変便利!
セレモビの登録方法
墓情報管理画面(家族専用)
家族専用画面を利用して、故人情報の登録・編集及び家族を招待することができます。
「セレモビでお参り」できるようにするために(故人情報登録⇒墓登録申請)
故人登録画面で「公開しない」にチェックを入れると検索で表示されません。後で「公開する」に変更することができます。
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正しいお墓を登録するために、家族の方の依頼にもとづき墓地の管理事務所に位置を問い合わせます。
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墓登録が完了すると「セレモビでお参り」を依頼することができるようになります。
- ポイント 家族の意思で故人情報の公開設定ができるのは安心です。また、間違ったお墓のお参り動画を撮影することがないように、管理事務所に墓の場所を確認してくれます。故人情報の登録は、子供や孫でもできるのでご年配の方には助かるかも。故人情報の管理を子孫に引き継ぐことができる仕組みです。
スタッフのお参り動画撮影
今度は、スタッフがどうやってお参り動画を撮影するか、みていきましょう!
スタッフ専用の業務アプリを使って実施するので、標準化された品質の動画を撮影することができます。
セレモビ開発者に聞いてみた!きっかけなど
この「セレモビ」を開発したのが横浜市の株式会社ジャムコム。代表の政池英一さんにお話を伺いました。
政池:私の祖父は60歳で桜島を正面に臨む丘に位置する、絶景が自慢の市営霊園の区画を手に入れました。祖母が先に入ることになりましたが、祖父が80歳を過ぎたころからは、自宅から霊園入口の花屋さんに電話をかけて、墓参りを依頼するようになりました。
祖父が亡くなった後は、父が東京に住んでいたため、すぐに改葬をするという選択をせざるを得ませんでした。このように、一度でも故人が希望していた場所に眠らせてあげるのが困難な方も多いと思います。オンラインでお墓参りができるようになれば、アクセスの悪いお墓であっても、しばらくは持ち続けるという選択肢もあるのではないか、と考えたのがこの事業を始めたきっかけです。
シニアワーカーの起用について
政池:スタッフには業務専用のアプリを提供します。スマホのスキルを問わず、誰でもお参り動画を簡単に撮影できます。墓地の近くに住んでいて、iPhoneを使っている方であれば、年齢・性別問わず業務を遂行できます。そこで、横浜市内の「セレモビでお参り」については、横浜市シルバー人材センターに業務を委託しています。ウーバーイーツのように自分の都合に合わせて業務を担当できるシステムなので、シニアワーカーの就業機会の創出に貢献できると考えています。
横浜市シルバー人材センター・事業企画課の村田健治さんのお話
村田:シルバー人材センターの会員は、健康維持や規則正しい生活習慣のために、お仕事をされている方も多いです。車の運転ができ、スマホが使えれば誰でも好きな時間にお仕事できるという仕組みはいいですね。より多くの方が“働いてみよう”と思えるような、いろいろなお仕事を提供したいという思いがありますので、大変有難いと思っております。
政池:イメージとしては、スマホを使ってビデオを撮る=カメラマンのお仕事になりますので、自宅の近くで、気軽にお小遣い稼ぎができる、と思っていただければと思います。
セレモビでお参りできる霊園(2022年3月1日時点)
- 横浜市営日野公園墓地 約1万5千基
- 横浜浜市営久保山墓地 約1万3千基
- 横浜市営三ツ沢墓地 約8千基
随時追加予定!
「霊園の了承を受けた場合に実施することができます。横浜市内にある家族のお墓をお知らせいただければ、私が霊園にセレモビのご案内にあがります」と代表の政池さん。
ご利用方法など詳細はこちらから