「相続の専門家」として司法書士業務を営む神谷直さん。平成23年に独立開業し、現在では業務の約7割が相続関係で、年間130件以上を手掛けています。実は、神谷さんが「相続専門」となったのには理由があります。
相続で悲しい状況にならないために
「私が司法書士として仕事を始めたころ、相続が原因で決裂した3人の兄弟を目の当たりにしました。こんな悲しい状況にならないためにも、手助けをしたいと強く思ったのがきっかけです」
たとえ相続人が少なくても、相続の問題は複雑化していると感じると言います。親から次の世代への連絡不足や、相続人間の感情的な対立、生活な情報が不足していることなど、相続で関係が悪化する親族を何人も見てきました。ときには家族間のさまざまな悩みに向き合うこともありますが、一つ一つの課題を丁寧に解決していくことで、新しい関係を築くことにつながることもあると言います。
4つの解決策を提案
【生前の相続対策】
①遺言書の作成・・・遺言書の効力は絶大であり、遺言者が亡くなると遺言書記載通りの相続が実現します。だからこそ、遺言書の内容は慎重に検討し、納得できる遺言書を作る必要があるのです。
②親亡き後の相続対策・・・障害がある子どもがいると、親は自分が死んだ後のことを考えます。相続時やその後のこと、身の回りのことなど。これを「親亡き後の相続問題」と言い、いつ、どのような対策を取るか悩まれている人が多くいます。
【相続発生後の手続き】
③遺産承継・・・思わぬ相続に巻き込まれることもあります。遺産全体が不明で、負債があるのか、相続人の範囲が明らかでないなど。この場合、遺産全体の相続手続きを「遺産承継業務」として一括して引き受け、安心して相続してもらえるようにします。
④遺産分割協議・・・相続した財産は、相続人全員の話し合いを経て、遺産分割協議書に全員の実印をもらわなければ自分のものになりません。ときとして感情的になるナイーブな問題であり、専門家のサポートを受けながら進めることが必要です。
「Zoom」を使ったオンライン相談も
自宅にいながら画面を通して対面で相談ができます。
神谷さんは「相続に関することなら何でも結構です。お気軽にご相談ください」と話します。