新型コロナの感染状況が落ち着きつつあり、コンサートホールやライブハウスで音楽を楽しめる日常がようやく戻ってきた。
こうした中で、活動の停滞を余儀なくされてきたミュージシャンや音楽業界関係者を応援する一大フェスを開催したいと立ち上がった人がいる。西逸見町在住のグラフィックアーティスト、大木理人さん。「YES、YOKOSUCAN」のスローガンを掲げ、横須賀を会場に実現をめざす。資金調達の一手段として、寄付の協力者にマスクをつけた似顔絵を渡すチャリティーを発案。話題づくりとともに賛同者を増やして、大きなうねりに発展させたい考えだ。
音楽を愛してやまない大木さん。コロナ以前は国内外のミュージシャンの絵を描き続けてきた。全国に数千あるというライブハウスのオーナーとも交流があり、ピンチの状態に手を差し伸べようと、マスク画を描いて応援するクラウドファンディングを立ち上げた。「マスク画は今の時代を象徴するもの。後の記録になると考えた」と大木さん。だが、各地のオーナーと意思疎通を図る難しさにぶち当たりこれを断念。地元に立ち返り、身の丈でできる活動に切り替えることにした。
ただ、今後の展開など具体的な道筋は定まっていない。実行部隊も現状では大木さんのみ。思いだけで走り出した状態だ。「横須賀市民をモデルにしたマスク画が100点程度あり、近く展示会を開く予定。できるところから動いて形にしていきたい」と大木さんは話している。問い合わせは【メール】masato0410@athena.ocn.ne.jp