浦郷町にある廃棄物処理・資源回収業者の「坂庭資源開発」は、神奈川県の「SDGsパートナー」制度に登録し、全社員一丸でSDGsを実践していく方針を打ち出した。一人ひとりが17の目標を理解し、社会や環境に貢献する取り組みを日々の生活や仕事の中から実行していく。大上段に構えず、〝自分ごと化〟して行動することを重要視しており、自社のホームページでその決意を平易な言葉で示した。須田真由美代表取締役は「会社と社員の小さな行いが、地域から世界に広がることを期待している」と話している。
地球規模で拡大している海洋プラスチックごみの問題にも大きな関心を向けており、横須賀市の「海洋プラスチックごみ対策アクション宣言」に賛同。地域の事業者として削減に向けた取り組みに積極的に関与していくという。このほか、事業領域である廃棄物の資源循環にも注力。新しいリサイクルの形である「アップサイクル」の概念を取り入れ、廃棄物処理+アルファの活動をこれから本格化させる。
廃棄物をアートに昇華
アップサイクルとは、本来であれば捨てられるはずの廃棄物にデザインやアイデアといった付加価値を持たせて別の製品に生まれ変わらせること。廃タイヤからサンダルを作り出したり、デニムを別のファッションアイテムとして再生させたりするなどの例がある。
同社では、アートを通じてアップサイクルの啓発・推進を図っていく。リサイクルアート作家の武器屋ゆうすけさんとタッグを組み、廃材を利用した作品を発表。ゴミが有用な資源になることを視覚で訴える。市民参加型のワークショップなども開き、環境問題に一石を投じる。