あつぎ郷土博物館に大型のトノサマバッタが登場した。昆虫の模型を扱うメーカーが作ったオブジェで、今月から開幕した企画展「バッタ」にちなんでいる。
他の昆虫に比べて長いシーズンで鑑賞できる身近なバッタにスポットを当てた。意外と知られていない生態を深掘りし、学芸員の槐(えんじゅ)真史さんの解説が展示を深いものにしている。
特にユニークな展示が鳴き声のコーナーだ。肢などを使って出す音は屋外で聴き取るのは難しいが、会場では二次元コードを携帯で読み込み、動画サイトを通じて聴くこともできる。
バッタの煎餅も
食材としての側面を紹介するコーナーも面白い。まだ一般的ではないが、昆虫は牛や豚よりも少ない餌で育つたんぱく源として、注目されつつある素材。県内で養殖したトノサマバッタの煎餅も展示している。
さらにバッタにちなんだ玩具の紹介では、レトロなブリキのバッタのおもちゃが、時代とともにプラスチック化する変遷も解説している。会期は12月4日まで。