22年秋の叙勲・褒章 多摩区から12人受章【2022年11月18日号】

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 秋の叙勲・褒章等が11月3日付で発令され、多摩区在住者からは12人が受章。日本眼科医会前会長の高野繁さん(72)=登戸在住=が、厚生労働省関連で唯一の旭日中綬章を受けた。地域関連では、長沢自治会元会長の関口鐘雪さん(92)が旭日単光章、多摩消防団副団長の井田久さん(59)が藍綬褒章に選ばれた。

国民のため 動く

旭日中綬章を受けた高野繁さん

 旭日章は国や公共に対し顕著な功績を挙げた人に贈られる勲章。川崎区出身の高野さんは、父親の眼科医院を1991年に継ぎ、川崎市眼科医会会長や市医師会・県眼科医会副会長を歴任。市民向けの無料相談や救急医療体制の整備に貢献し、2017年には市社会功労賞を受けた。日本眼科医会では18年まで8年間会長の職を全うした。

 特に東日本大震災直後の功績は大きい。被災地へ移動診療ができる「ビジョンバン」を米国から借り、地元眼科医らと共に3カ月間、約3500人を診療。その後日本での同車両購入に尽くし、13年には台風被害を受けたフィリピンで活用された。「何事もエビデンスのあるデータを持って、国民のためになると説明すれば理解してくれる。同じ目線で伝えることが大事」と高野さん。受章については「気持ちがあっても一人じゃ何もできない」と、役員や関係者への感謝を語った。

自治・防犯に尽力

旭日単光章・関口鐘雪さん

 長沢自治会会長を87年から16年間、多摩防犯協会会長を03年から15年間務め上げた関口さん。長年の功績が称えられ、10年に藍綬褒章、19年には総務大臣表彰を受けた。

 今月11日、多摩区役所で叙勲の伝達式が行われ、藤井智弘区長は「関口さんのこれまでのご尽力があって今の多摩区の発展がある」と感謝。関口さんは「私一人がもらったのではない。役員の皆が私のことを信じてついてきてくださった。地域を発展させ、地域をよくしようという気持ちがつながって受章できた」と、地元に向けた言葉を並べた。

消防 縁深め30年

藍綬褒章・井田久さん

 栗谷出身の井田さんは30歳の時、先輩の誘いを受け多摩消防団中央生田班に入団。班長や分団長として経験を積み、3年前から副団長を務める。藍綬褒章の受章に際し、「先輩方、現役団員に感謝。今の団員が頑張っているからもらえるもの。若い人の励みになれば」と井田さん。地元では生田小のPTA会長、栗谷町会の活動にも励んできた。「消防団をきっかけに多くの皆さんに出会えた」とかみしめた。

 今秋は全国で3999人が叙勲、746人が褒章を受章。区内在住の他受章者は次のとおり(敬称略)。【叙勲】▽瑞宝小綬章/岡田憲幸(70)元東北地方整備局建政部長/樋口恭司(73)元北海道経済産業局総務企画部長/松井博(72)元海上自衛隊第2整備補給隊司令▽瑞宝双光章/深澤惠(70)元公立中学校長▽瑞宝単光章/天ケ瀬正明(68)元日本郵政公社職員【危険業務従事者叙勲】▽瑞宝双光章/片山照樹(73)元警視庁警部▽瑞宝単光章/加藤照雄(74)元川崎市消防司令/品川克己(73)元警視庁警部/内藤猛(73)元川崎市消防司令

川崎市町内会・自治会ページ

住所

神奈川県川崎市多摩区

公開日:2022-11-18

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