新型コロナとインフルエンザ 同時流行か
2022年夏、南半球のオーストラリアで季節性インフルエンザが大流行しました。日本でも、秋冬から2023年の初春にかけて、新型コロナウイルスとの同時大流行が懸念されており、これまでを上回る数の感染者が生じる可能性があると言われています。
では、もし感染が拡大してしまったら、医療機関はどうなってしまうのか、その時にどう行動すればいいのか、どんな準備をしておくべきか―ー。
- いま川崎市では、感染が拡大した場合に備えて必要な備蓄や行動について、市民に呼び掛けています。
感染が拡大すると、どうなるの?
感染者が急速に増えると、医療機関の負担が高まります。感染者がさらに増えると、重症化リスクの高い人や、救急医療を必要とするその他の病気の人がすぐに受診できない状況になる可能性があります。感染者がさらに増え膨大な数になると、多くの患者が一般外来に殺到し、救急医療を必要とする人に対応できない最悪な状況になる可能性があり、このような状況下では、自身や家族の感染による医療従事者の欠勤も増え、医療全体が機能不全になり、必要な医療を大きく制限せざるを得なくなることが想定されます。
医療全体の機能不全を避けるためにも、市民一人ひとりが、新型コロナとインフルエンザの同時大流行に備える必要があります。
ワクチン、接種しましたか?
では今、どんなことに備え、どう行動すればよいのでしょうか。まず大切なのは、「ワクチンを接種する」ことです。新型コロナワクチン、インフルエンザワクチンは、発症や重症化を予防する効果などがあります。流行が拡大する前に早めに接種しましょう。
以下のいずれかに当てはまる人は早めにオミクロン株対応ワクチンを接種することが望まれています。新型コロナはこれまでにも年末年始に流行しており、今回もすでに11月から第8波ともいわれる感染者数の増加が見られています。ちなみに、このワクチンは過去に新型コロナに感染した人でも接種することができます。感染からの期間も関係ありません。
≪いずれかに当てはまる、12歳以上の人は接種対象!≫
- 3回目接種をまだ受けていない人
- 4回目接種をまだ受けていない人(3回目接種をオミクロン株対応ではなく、従来型ワクチンで受けた)
- 4回目接種を従来型ワクチンで受けた人
オミクロン株対応ワクチンは、前回の接種から3ヵ月以上経過していれば、1回接種することができます。ファイザーは川崎市内の医療機関で、モデルナは川崎市内の集団接種会場で受けることが可能です(※接種場所は川崎市ホームページからチェック)。
まずは、川崎市から送付されている新型コロナワクチン接種券を確認しましょう。紛失や転入などで発行申請をする場合は新型コロナワクチン予約コールセンター(0120-654-478、8時30分~18時)か、川崎市ホームページで受け付けています。
新型コロナワクチンの予約は、新型コロナウイルスワクチン予約コールセンターまたは、予約サイトで受け付けています。インフルエンザワクチンの予約は、接種を希望する医療機関に直接お問い合わせを。
他にできる、事前準備は?
感染拡大が起こる前、ワクチン接種の他に、各家庭や個人でできる準備は「備蓄」です。主なものとして、次の3つが挙げられます。
①コロナ抗原検査キット
医療用、または一般用抗原検査キットを備蓄しましょう。備蓄は1人2セットを目安に、購入は必要な分だけ行いましょう。医療用抗原検査キットが購入できる薬局は神奈川県ホームページで検索することができます。
②市販の解熱剤や咳止めなど
市販の解熱鎮痛剤は服用しても問題ありません。用法・用量をよく確認して、使用してください。他の薬を服用している場合などは、主治医や薬剤師に相談してください。また、子どもには小児用の解熱鎮痛剤をご用意ください。
③食料品、日用品など
感染して自宅療養した場合に備え、体調がすぐれない時でも食べやすい食品や水分補給できるものを、各家庭の人数分の最低3日分を目安に備蓄しましょう。市販の解熱鎮痛剤や食料品、日用品の例が神奈川県ホームページで案内されています。
もし、発熱など体調変化があった場合は、特に65歳以上、基礎疾患のある人、妊婦、小学生以下、症状が重いと感じる人は、速やかに受診しましょう。
それ以外の症状が軽い人は、備蓄したコロナ抗原検査キットによるセルフテストも検討してください。セルフテストで陽性の場合にも、神奈川県の陽性者登録窓口に登録すると、体調悪化時の電話相談等のサポートを受けることができます。
神奈川県の陽性者登録窓口に登録できる人の条件
医療機関でコロナ陽性と診断されたが発生届対象外の人や、抗原検査キット等で陽性になった人で、以下のすべての条件を満たす人
- 神奈川県在住
- 65歳未満
- 入院不要と医師が判断
- 妊婦ではない
- 重症化リスクが無く、コロナ治療薬の投与または酸素投与が必要としないと医師が判断
登録方法など、詳細については、川崎市ホームページを確認、またはコールセンターへお問い合わせを。また日常生活では、三密の回避・手洗い・換気などの基本的な感染対策を徹底し、感染予防に努めましょう。
詳細については、川崎市の「新型コロナウイルス感染症に関するコールセンター」TEL044ー200ー0730。ウェブサイト「冬の新型コロナウイルス・インフルエンザの流行に備えよう!」でも確認できます