毎年大晦日に放送される「NHK紅白歌合戦」の出場者がこのほど発表され、茅ヶ崎市出身のSOTA(島雄壮大)さんが所属する7人組ダンス・ボーカルグループ「BE:FIRST」の初出場が決まりました。
デビューからわずか1年でつかんだ大舞台への切符。地元出身者の紅白出場は加山雄三さん、尾崎紀世彦さん、桑田佳祐さん、ロックバンド「Suchimos」のボーカルYONCEYさんらに続く快挙となります。
「BE:FIRST」は、昨年開催されたオーディション『THE FIRST』から誕生した男性7人組グループ。
全国から才能あふれる若者が集まる中、SOTAさんは、10年以上の経験をベースとした高いダンススキルと振付の構成力で存在感を発揮。また、当初は課題とされていた歌唱やラップでも着実な成長を見せ、見事デビューメンバーの座を射止めました。
オーディションの様子は動画配信やテレビでも放送されたことから、昨年11月のデビューと同時に人気に火が付き、各種音楽チャートを席巻。今年は音楽フェスにも多数出演し、3月にデジタルリリースされた『Bye-Good-Bye』は日本レコード大賞で優秀作品賞を受賞するなど、快進撃が続いています。
地元・茅ヶ崎も祝福ムード
SOTAさんの地元・茅ヶ崎市内では、紅白出場決定を祝福する動きが出始めています。
茅ヶ崎商工会議所青年部では現在、横断幕を準備中。同会の宮坂義明会長は「彼のような人が出たことは地域の誇り。これからも輝き続けてほしい」と話しています。
デビュー前から茅ヶ崎や湘南への愛をたびたび口にしてきたSOTAさん。
本紙の取材に対して「湘南出身の先輩方の活躍が湘南を誇らしい地元にしてくれて、昔から大きな夢を持たせてくれました。僕も少しずつ湘南出身として、誇らしい姿を見せられるように頑張りたいと思っています。改めていつも沢山の応援ありがとうございます」とコメントを寄せました。
恩師もエール「目指せ世界」
そんなSOTAさんの「原点」と言える場所が、辻堂駅前のダンススクール「Studeio HANA!」です。同スタジオでインストラクターを務めていた母の影響もあり、9歳でダンスを始めました。
頭角をあらわし、ダンサーとしてだけでなく、振付師としてもその才能を発揮するように。
15歳の時、振付を担当した「KANA−BOON!」(スクール生で結成したチーム)として、アメリカのダンス世界大会に出場すると「バーシティ部門」で優勝するなど、2度の栄冠に輝きました。
さらに19歳の時には「KANA−BOON!ALL STARS」を振付し、「メガクルー部門」で日本人グループとして初の金メダルを獲得する快挙を達成しました。
新たな能力を見出したスクール代表のHANA(深澤清美)さんは、「彼は振付を経験することで、夢を実現するには自分がスキルアップするだけでなく、仲間と力を合わせることが大切だと学んだと思う。それが今の活動にも生きているのでは」と話します。
紅白出場が決まった直後、SOTAさんから「やっと恩返しが出来ました」とメールが届いたという深澤さん。「でもここで満足してほしくはない」と話します。
「彼はダンスの『スター』にとどまらず、社会にいい影響を与えられる『ヒーロー』になれる人。だからこそ世界で活躍してほしい。ニューヨーク・アポロシアターでの公演に招待してくれたら、その時は褒めてあげてもいいかな」と笑顔を見せました。