真福寺町内会の井上俊夫さん(74)がこのほど、川崎市自治功労賞を受賞した。井上さんは「なかなかもらえるものではないので、うれしい」と受賞を喜ぶ。
同賞は、地域福祉の増進や住民自治の発展に貢献した町内会・自治会長らを表彰する制度。
井上さんは、2011年から21年まで同町内会会長を務めた。安全・安心のまちづくりのために、毎年実施する防災訓練に加え、防災研修を企画。他自治体の防災センターの視察などを通じて、会員の防災知識・意識の向上に努めてきた。ゴミ集積所の美化や、小学校と協働のどんど焼きなどにも尽力した。
地元で生まれ育ち、仕事は車の設計・開発に従事。「会社員時代は地域のことを知らなかった。少しでも貢献できればと思って」。00年に町内会の役員として活動を始めた。「地域の人と顔見知りになれて、付き合いが増えた。いろいろな経験をされている方がいて、自分のプラスになっている」とやりがいを語る。
現在は、地域教育会議議長、真福寺小学校の寺子屋実行委員長などのほか、町内会では顧問、町内会館の建て替えに向けた実行委員長を務める。「来年の建築を目指す。役員の人材確保の仕組みづくりや、活動を休止している老人会、子ども会を再開させたい」と今後の抱負を語った。
同賞は、今年度で35回目を迎え、市内から9人が選出。麻生区からは井上さんが唯一受賞した。