<取材レポ>行事で子どもも大人も成長@横浜市【戸塚幼稚園&戸塚第二幼稚園】

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<取材レポ>行事で子どもも大人も成長@横浜市【戸塚幼稚園&戸塚第二幼稚園】

 戸塚駅からほど近い戸塚幼稚園、2023年秋に新園舎完成の戸塚第二幼稚園。全園児が同じ空間で生活する壁のない保育室(オープンシステム)、自主性を促す縦割り保育を採用しています。両園の基本的な考え方「子どもが主役」「家族で楽しむ」を実現する仕組みは、“おまつり”ともいえる行事を見ていくとよくわかります。

記者のインタビューに応じる星野先生(左)と笠原副園長

【目次】
始まりの春
感覚で楽しむ夏
成長の秋
集大成の冬

始まりの春

 4月。子どもも大人も期待と喜びで膨らむこの季節、同時に緊張や不安もいっぱいで入園式の出席もドキドキ…

笠原「実は入園式を行うのは年中さんになった時なんです。」

 なんと同園では年少さんの入園式は実施しない、という珍しいスタイル。その理由は

笠原「初めて幼稚園に来た子どもたちは、ご家族から離れるというだけで不安を感じています。だから、数日間は午後におうちの人と公園に遊びに行くような雰囲気で登園して『幼稚園は楽しい場所』と感じてもらいたいんです。」

飾るだけでなく、くぐったり触れたりすることで五月を感じる子どもたち

 毎年2~3日ほどの午後登園を経て、子どもたちがゆったり幼稚園に親しんでいくのはもちろん、保護者も慌てずに新生活をスタートできますね。

年中さんの入園式 ちょっとドキドキ

星野「年中さんになると入園式もありますし、いよいよ本格的に園の一員になり、さまざまな生活・活動に参加していくようになります。」

 5月に行われる【葉山遠足】は、園児たちに一番初めに訪れる大きなイベント。保護者と園児がペアで参加し、葉山の海岸を目指します。

笠原「家から集合する逗子駅までは、ご家族で来ていただいています。公共交通機関を使って、目的地までの道のりの遠さを実感することが、園児にはとても刺激になるんです。」

公共交通機関を使って逗子駅に各々集合

みんなで歩いて逗子駅から逗子葉山駅まで

バスで海岸近くの公園まで移動

波打ち際を歩いて磯を目指す

到着!

大潮の干潮時の磯 何がいるかな?

星野「葉山までの長い道のりや海が初めての園児もいます。一緒に来た保護者にとっても、自分の子どもとじっくり道中を過ごす機会ってなかなかないと思います。そうすると目の前に広がる海や潮風の香りに『やっと着いた~!!』とみんなで喜べるんです。」

 参加した保護者にとってこの行事が意義深いのは、親同士のコミュニティーが葉山での遊びの中でできていくこと。入園・進級したばかりの環境で周りの状況がわからないからこそ、海の生き物と触れあい、豊かな自然の中で心が開放されていくことで、だんだんと大人も緊張した状態がほぐれていきます。子どもたちがいつもと違う環境で見せる表情や新たな発見に喜ぶ姿も、保護者にとってうれしい瞬間です。

「お魚とカニがいたよ!」

星野「帰るときも帰った後も『次はいつ海に行こうか?』と笑顔でたずねてくる子どもたちを見ると、『本当に楽しかったんだなぁ』と感じます。この遠足があるのとないのとでは、この後の一年間が違ってくると感じています。」

トピック:垣根のない成長環境

 縦割り保育や壁のない保育室を採用する幼稚園だからこそできるのが【自由な交流】。年齢やクラスという垣根が低く日々の生活を共にすることで、子どもも大人もいろいろな出会いにあふれています。

年齢、クラス、やりたいこと…すべてに壁はありません

星野「自由に交流できるからこそ、小さい子の年長さんへのあこがれも出てくるんです。それがすごく大事。子どもは何かを真似して覚えていくから『来年はあんな風になりたいな、こんなことをしたいな』というあこがれと、いざその年齢になった時に自分の成長を自覚して喜ぶことができるんです。」

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感覚で楽しむ夏

 葉山遠足を経験した園児・保護者に、次に訪れるのが【あじさいまつり】です。いわゆるバザーに似たイベントですが、実は行事の中でも特に入念な準備が行われるものの一つです。

 あじさいまつりに並ぶおもちゃやアクセサリーなどは、お母さんたちが一つひとつ手作り。お祭りですからゲームコーナーもあって、そこではお父さんたちが全力で接客。保護者のアイデアでその年によって商品が異なるため、子どもたちが毎年楽しみにしているイベントです。

子どもだけではなくお父さんも一緒に楽しみます

笠原「葉山遠足を経て保護者の方同士でもコミュニケーションが取りやすくなっていますから、毎年たくさんの方があじさいまつりに協力してくださいます。」

 子どもたちは、あじさいまつり当日に本物の10円玉を使います。これで、お店で何を買うか、何をして遊ぶかを自分で自由に楽しみます。

お母さん手作りの「けん玉」も、「ジュエリーリング」も真剣に選びます。

笠原「お祭りの前から、手や葉っぱ、石などを使ってお金のやり取りを体験します。そうすることで当日、本物のお金を使うことに一層わくわくできるんです。」

 好きなものを買うこと、どれにしようか迷うことは幼少期に決断力や自主性を育むようです。あじさいまつりが深く記憶に残る園児も多く、卒園児の多くも「この行事が一番楽しかった」と振り返るそうです。

トピック:本物に触れる①

 園児たちにとって豊かな感性を育てるために、【本物に触れる】経験を行事や普段の生活の中に取り入れています。

空気からも床からも音と迫力が響きます

笠原「夏であれば、七夕の時期にプロの演奏家に来ていただきます。一流の奏者から生まれる鮮やかな音と至近距離だからこそ伝わる迫力は、園児にとって驚きの連続。強い刺激を受けて、想像力や興味が湧きたつような感覚を味わってほしい。」

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成長の秋

 幼稚園にとってこの時期は、仲間との関係を深めて「みんなでやると楽しい」「みんなでやるからこそできる」経験をしていきます。

「絶対勝つぞ!」と仲間と力を合わせます

 10月の【運動会】ではすず割りや玉入れといった定番の競技とは別に、先生たちとテーマを取り入れた競技を創作することで園児が自ら作り出すことを楽しむことができます。

 運動会の大きなプログラムである【おはなしリズム】は園児たちが先生と創作した物語を、ダンスなどで身体表現します。子どもたちの無限に広がる想像力を活かして、毎年生き生きとした表現が光ります。

「ヤーッ!!」と大きな声と身体で表現します

 保護者はもちろん、おじいちゃんやおばあちゃん、きょうだいにも頑張っている姿を見てもらうことで、自分の周りにたくさんの人がいること、愛であふれていることを園児が再認識できる機会でもあるのです。

 11月は【鎌倉遠足】に挑戦。自らの足で木の根が張った山道や、急な斜面を登る経験はそのまま園児の自信につながります。「熊の足跡だ!」「木の穴にこびとさんがいる!」と子どもたちはファンタジーの世界に浸り、想像力が広がります。

急斜面もへっちゃら 頂上を目指して登ります

「木の中にこびとがいたよ」とファンタジーの世界に入り込む子どもたち

園児と先生の鎌倉大冒険、ほっと一息帰りの電車で大満足

 【せいかつ展】には子どもたちがこれまで作ってきたさまざまな作品が並びます。普段の活動そのものと、できたものを展開するので“せいかつ”展というわけです。段ボールや羊毛、絵具、釘や板などさまざまな素材を使って作られた作品は個性豊か。当日は、その場で保護者とともに作ったり遊んだりして、普段の活動プラスアルファも経験します。

自然物を使った遊びがそのまま展示されています

笠原「秋の行事はどれも子どもたちの成長を実感できるものばかり。同時に、子どもたちも自信を持って新たな段階に向かって想像力を働かせることができる。そうして何かが出来上がったり、達成できたりすると自信はさらに強固なものになっていきます。」

トピック:本物に触れる②

 園内で創作に使用される素材の多くは、先生たちによって厳選された“本物”ばかり。例えば、にじみ絵に使われる絵具と紙は、美術の現場でも使われる機会の少ない自然由来のもの。粘土は油粘土ではなく陶芸にも使う粘土の粉に水を合わせて作ります。作りたいものや年齢によって硬さも調節できます。

色が広がって…混ざって…

さらさらな粉が水を入れると軟らかい粘土に

笠原「初めて家庭から出て外の世界を体験する子どもたちだから、どんな瞬間も楽しいと思えることが大切。初めから“良いもの”に触れておくことで、感性が高く育ち、心豊かな人生を歩んでほしいと願っています。」

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集大成の冬

 年末やお正月のイベントを終えてやってくるのが【春を呼ぶ会】。一年間の集大成です。
子どもたちは、一年間を通して考えてきたテーマやトピックを発展させ、音楽を生かした身体表現で物語を演じます。

波の精になりきって…衣装も動きも子どもたちと考えます

 例えば、葉山遠足の海で出会ったカニが、一年間ずっとその学年を象徴するようなメインテーマになることもあれば、第二幼稚園の新園舎の工事を見た園児たちは、工事現場から宇宙にまで旅立つ壮大なストーリーを作ることもありました。

星野「練習して動きやセリフを“覚えさせる”のであればそれほど困難ではありません。子どもたちが自ら考えたり、意見を出したりして仕上げていくことこそ、先生たちは大変ですが、子どもたちの思いがこもった楽しい、達成感のある発表会になるのです。」

笠原「舞台に立つという経験が初めての子がほとんど。その中で、緊張を克服したり、仲間と役割を持って演じたり、先生や見守る親との信頼関係があるからこそ当日思い切り表現でき、それが自信になっていくんです。

指の先まで力を入れて、雷を表現

 それまで園の行事に度々携わってきた保護者も、集大成を間近で見られる機会、娘・息子が舞台で堂々と表現する勇姿に思わず涙する方もいるそうです。

トピック:身体・感性・意志を育む

 子どもの成長に重要な3つの柱、それが【身体・感性・意志】です。普段の生活や運動会、遠足や散歩で鍛えられる成長期の身体。多種多様な道具を用いた創作、本物に触れることや自由な発想でつくりだす物語で伸びゆく感性。毎日「何をして遊ぼうか」「何をしようか」と自ら選択しながら育つ意志。

星野「どれが欠けてもいけないからこそ、一歩ずつステップアップできるようにしています。だから、個別の行事のように見えても実は【成長】という一つの大きな流れの中にあるんです。」

そしてまた、新たなステージへ

 一年間を終えた子どもたちは、それぞれが新たなステージに向かいます。年少さんが年中さんに、年中さんが年長さんに、そして年長さんがいよいよ小学生へ……。それまでの経験や記憶は、確実に引き継がれながら子どもはしっかりと成長していく。それは、見守ってきた保護者も同様です。

 戸塚幼稚園・戸塚第二幼稚園で過ごす一年が少しだけ、体験できたでしょうか?子どもたちの明るい未来像のため、どんな3年間にしたいかを今一度考えてみてはいかがでしょうか。

お知らせ 仮園舎ラストコンサート

 戸塚第二幼稚園の仮園舎で開催していた「イブニングコンサート」が、園舎完成に合わせて最終回を迎えます(第17回)。コンサートは森澤克則園長が「建て替え工事を見守っていただいている地域の方々へ感謝を」との思いで考案したものです。
 前回大盛況だったディズニーソング特集のつづきをテーマに、プロによるピアノやヴァイオリンの生演奏、美しいソプラノの歌声をお楽しみいただけます。当日、直接来場でどなたでも鑑賞できます。

■日時 9月8日(金)午後5時15分開演(午後5時開場)
■場所 戸塚第二幼稚園(神奈川県横浜市戸塚区戸塚町2888-8)
■内容 ピアノやヴァイオリンの演奏、ソプラノ歌手による歌
■出演 神谷 優香(ソプラノ)
    新井 健歩(ピアノ)
    森澤 麻里江(ヴァイオリン) 

 新園舎完成後の10月以降も、地域の方々に楽しんでもらえるイベントの実施を企画中だそうです。今後の情報更新もお楽しみに!(鈴木二千夏/タウンニュース)

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戸塚区幼稚園特集はこちら

住所

神奈川県横浜市戸塚区戸塚町3967 戸塚幼稚園

神奈川県横浜市戸塚区戸塚町2888-8 戸塚第二幼稚園

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公開日:2023-08-31

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