横浜シネマリン=中区長者町6の95=では、関東大震災に関連した作品の上映が行われる。
3人のカメラマンが手回しキャメラで撮影
『キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―』は、震災直後の様子を撮影した3人のカメラマンの映像。3人は誰に命令されたわけでもなく、夢中で手回しキャメラをまわした。逃げさまよう避難者からは ”こんな時に撮影してんのかよ!”という罵倒や暴力にもあった。映像からは惨状とともに、この災害を残さねばという彼らの強い使命感が伝わってくる。3人が撮影したフィルムは複製されデジタルアーカイブ化が行われている。アーカイブは、自然災害が多発する日本の被害のすさまじさを伝える記録として、今も生き続けている。
ドキュメンタリー作家・森達也氏が撮影した劇映画
『福田村事件』はドキュメンタリー作家・森達也氏が初めて撮影した劇映画。関東大震災から6日後、千葉県東葛飾郡福田村に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺された事件を取り扱ったもの。行商団は讃岐弁で話していたことで朝鮮人と疑われ殺害された。自警団員8人が逮捕、実刑になったものの、大正天皇の死去に関連する恩赦ですぐに釈放された。
『キャメラを持った男たち』は同館で上映中。9月15日(金)まで。『福田村事件』は9月1日(金)から同館他でも上映が行われる。上映時間、期間等は同館【電話】045・341・3180。