「レアメタルのすべてをサポートする会社」として、世界最適地生産×国内品質保証を軸に事業を展開する株式会社アローズ。2代目代表取締役の稲見将人さんが、先代から引き継いだのは会社と川崎フロンターレへの熱い思い。そして、その思いはさらに自分の息子へ。
- あまり聞きなじみのない「レアメタル」ですが、実は私たちの生活には必要不可欠な存在なんです。どのように私たちの生活にかかわっているのかについても詳しく聞いてみました。
レアメタルってなに?
レアメタルは高機能材料として半導体など、先端技術の生産工程において必要不可欠な希少金属のこと。LEDやゲーム機器、スマートフォンなどにも使われ、「産業のビタミン」なんて言われることもあるくらい私たちの生活を知らず知らずのうちに支えてくれています。
「時代の最先端を作り続ける」
稲見代表に、ずばりこの仕事のやりがいは何かと尋ねてみました。「先端技術には必ずと言っていいほど使われるレアメタルを扱っているので、常に時代の最先端に関わっている。この感覚が大きなやりがいにつながっている」と、思いを明かしています。
父と二人三脚で作ってきた「アローズ」
大学生のころ、レアメタルにかかわる会社に勤務していた先代が突如退職し、起業した「アローズ」。アルバイトとして父の手伝いをする日々を過ごし、そのまま就職。それからずっと営業担当として人や会社とのつながりを増やしてきたそうです。「営業の仕事が好きでした。怖いもの知らずで、とにかくテレアポしてたくさん人に会って関係性を作っていきました」と当時を振り返る稲見代表。
代替わりしたのは2019年11月。代表取締役という肩書に少し慣れてきたころ、新型コロナウイルスの流行という大きな壁が立ちはだかりました。主な輸入元は中国。現地のスタッフと連絡が取れなくなり、流れが完全に止まってしまいました。
2020年5月ごろになるとほとんど元通りに回復しましたが、今度は円安の影響をもろに受け、仕入れ値が膨れ上がり、ふたを開けてみたら赤字だったということもあったそうです。
「正直、不安で眠れない日もありました。でも、従業員と密にコミュニケーションを取り、今のところ過去最高売り上げを更新し続けています。もう何があっても大丈夫、必ず乗り越えられると確信しています」と稲見代表は力強く答えました。
身近な存在だった川崎フロンターレ
先代は大のサッカー好きで川崎フロンターレの熱烈なサポーター。今でもプレイヤーとしてシルバーリーグに出場するほど。稲見代表にとってもサッカーと川崎フロンターレは幼少期から身近な存在でした。
稲見代表も幼少期にはクラブチームに、中高ではサッカー部に所属するも長くは続きませんでした。「縛られるのが嫌いな性格で」と苦笑い。そこで、高校時代には自ら仲の良い友人らに呼びかけサッカーチームを結成。練習したいときにやりたい人が集まってサッカーをする、ラフなチームだったといいますが、インターネットで対戦相手を募集して試合をしたことも。サッカーがつないでくれた関係性や新たな出会いがたくさんありました。
先代からの思いを息子へ
現在小学4年生の息子さんは、川崎フロンターレのエリートチームで活躍しています。「息子が幼稚園の年長のころ『サッカーやってみたら?』と勧めたのがきっかけ」。始めてから徐々に強いチームに移籍していき、いつしか2人の目標は「川崎フロンターレのエリートクラスに入る」ことになりました。いつか等々力でプレーすることを夢見て毎日サッカー漬けの日々。ドイツ遠征も経験しているそうです。
親子3代で観戦
川崎フロンターレのサポートカンパニーには観戦席が与えられ、親子3代で試合観戦に行ったことも。そこで印象的だったのが試合前イベント。「試合前のイベントで息子がすごく楽しそうにしていたのが印象に残っていて、地域密着で活動しているチームならではだと実感しました。活動から、地域の人々とのかかわりやファンを大切にしていることがよくわかるのが川崎フロンターレの魅力だと思います。今後も変わらず地域密着のチームであり続けてほしい」と笑顔を見せ、今後への期待を語ってくれました。