上町の私設ギャラリー「ヨコスカアートセンター」で、遠峯未来さんの「高低差と生活の機微から横須賀の模様を作る」と題したインスタレーションが展示されている。
まちづくりコンサルタントの顔を持つ遠峯さんは、土地の高低差をカラフルなマスキングテープで壁一面に貼り出すことで「視覚可」していくユニークな創作活動を行うアーティスト。谷戸や高台といった丘陵地が多く、平坦な場所が少ない横須賀の地理的特性に着目して、今回の作品を手掛けた。実際に街を探索して住民らにヒアリングを行い、集めた情報やエピソードも模様として表現している。
具体的な展示は、横須賀市内で標高の高い大楠山や衣笠山、十三峠などを上方に、海沿いの場所は下方にテープを貼り、施設や公園などを用途別に色分けしていく方法。会場を訪れた人が、示された場所に対する個人的な意見や思い出を自由に書き添えることができ、作品に新たな彩りが加わっていく。「高低差を通じた日常の気づき、心の動きを共有する場になれたら」と遠峯さん。展示は10月17日(火)まで。