取り壊しが決まった中丸子西町会（小野寺昌英会長）の事務所の外壁を10月７日、子どもたちが感謝の思いを伝える落書きで埋めつくした。

　この日は中丸子神明神社例大祭が行われ、事務所に最後となる神酒所を開設。子ども神輿や町民手作りの山車の巡行を終えた子どもら約30人が壁一面に「長い間ありがとう」などの言葉を書いて別れを惜しんだ。下沼部小４年の本多光さん（10）は「楽しい思い出がいっぱいあるから、お礼を伝えたくて絵を描いた」と思いを口にした。

落書きする参加者

　30年以上、町会の行事などに利用されてきた事務所は縦横５メートルほどの広さの平屋建てで、ＪＲ南武線高架工事の準備のため10月中旬に撤去される。本来の役割は防災倉庫としての用途で設置されたもので、新たな防災倉庫は丸子公園に新設された。小野寺会長は「子どもたちには今回だけだと念を押して自由に落書きさせた。事務所がなくなるのは残念だが、最後のよい思い出づくりになれば」と話した。

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