<記者レポ>創立150周年!横浜・青葉区「鉄小学校」を“みんなでお祝い”!記念事業をまとめました!

(PR)
シェアする
<記者レポ>創立150周年!横浜・青葉区「鉄小学校」を“みんなでお祝い”!記念事業をまとめました!
150周年を記念して撮影された航空写真 提供/国際総合企画 横浜

1873(明治6)年に、鉄、大場、黒須田、成合の4村を学区として開校した横浜市青葉区にある「鉄(くろがね)学舎」。創立当初は教員4人、児童数100人で始まったとされています。同学舎を前身とする横浜市立鉄小学校(くろがねしょうがっこう)が、今年2023年に150周年を迎えました。2022年から今年にかけて様々な記念事業が実施されており、11月11日には鉄小学校体育館で記念式典が開かれています。

<目次>

◎鉄小のあゆみ
◎30年前のタイムカプセル開封式
◎創立150周年記念式典

1873年に産声を上げた鉄学舎は、75年に寺家(じけ)、鴨志田村を学区に加え、寺家学舎を合併しました。現在の「横浜市くろがね青少年野外活動センター」の場所に校舎を新築し、鉄学校と改名しています。

当時の鉄小学校グラウンドに地元の篤志家が寄贈した水飲み場。現在もくろがね青少年野外活動センターに残り、活用されています

  • その後も、尋常鉄小学校、都筑郡鉄尋常小学校、横浜市鉄尋常小学校、横浜市鉄国民学校へと改名を重ね、横浜市立鉄小学校となったのは戦後間もない1947年のこと。その後、74年に4代目となる現在の校舎と体育館が完成し、現在の地に移転しました。

鉄小学校が掲げる教育目標は、「人とかかわり 創り出す 笑顔あふれる 鉄小 ~まちにふれ 土に親しみ 人から学び ともにのびゆく鉄の子~」近隣の農家などの協力を得ながら農業体験や稲作などを行っているのが特徴で、秋には自分たちで育てた新米を収穫。その後、給食で味わっているといいます。

▲<目次>に戻る

創立150周年の記念事業に向けては、同実行委員会(坂田清一会長)が中心となり、様々な活動を続けてきました。

茶箱を利用して作られたタイムカプセル

その中で10月31日に行われたのが、タイムカプセルの開封式です。これは創立120周年の際に、児童が30年後に向けて作成したタイムカプセルを公開するものでした。

  • 実はこのイベント、学校の夏祭りに訪れた30年前の卒業生が、「30年後に開封するためのタイムカプセルを残したはずです」と伝えてくれたことが発端でした。それから学校内で探索を行い、郷土資料館の分室にしまわれていた銀色の箱を発見したのです。

2023年11月ごろに開けてくださいとのメッセージが書かれていました

当日は当時の在校生らが集まり、30年前の鉄小学校での学校生活などを今の在校生に向けて語ってくれました。タイムカプセルは屋内で保管されていたため、外側もきれいな状態。中を開けると各学年ごとに6つの袋が入っており、その中には30年後の鉄小児童や友人にあてた手紙、当時の家庭の生活、係活動の紹介などが収められていました。

  • 当時参加した卒業生らは「懐かしい」とか「全然記憶にない」と笑いながら、自分や友人の名前を見つけては思い出話に花を咲かせていたようです。

タイムカプセルから取り出された資料は、創立150周年記念式典などでも展示され、来場者の多くが足を止めて見入っていました。

卒業生の皆さんはタイムカプセルから出てきた「お宝」に、感慨深そうな様子でした

▲<目次>に戻る

11月11日には鉄小学校の体育館で記念式典が開催され、山中竹春横浜市長をはじめ大勢の来賓が訪れ150周年をお祝いしました。

記念事業実行委員会の坂田会長

あいさつに立った坂田会長

あいさつに立った記念事業実行委員会の坂田会長は、多くの人の来場と協賛に対して感謝を述べた後、「鉄小学校は児童数200人に満たない小さな学校ではあるけれど、児童はみな元気で明るく自主性があり、しっかりとあいさつをすることができる。そのように地域から評価されている。今後も続けていってもらいたい」と児童に優しく語りかけていました。

鉄小学校  玉置恭美校長

あいさつに立った鉄小学校  玉置校長

続いてあいさつに立ったのが玉置恭美校長。3年生をのぞいて各学年が1クラスという現状にふれながらも、他の学年との交流を通じて互いに学び合うことを大切にしていると話していました。また「学校の教育目標には地域、保護者の協力が欠かせない。新たな未来に挑戦する児童に、これからも支援をいただきたい」と来場者に呼び掛けました。

その後は、揃いの法被に身を包んだ6年生による威勢のいいソーラン節の披露や、150周年記念ソング「またあしたね」の合唱もあり、来場者から大きな拍手が送られていました。

  • この「またあしたね」という曲は、児童に鉄小学校の日常風景や思い出を書いてもらい、その文章や言葉をまとめたものです。託されたのは在校生の保護者である岩瀬敬吾さん。児童の思いを活かして作詞作曲を行ってくれました。

式典の最後は、鉄小学校の卒業生、白井拡幸さんが率いる横浜都筑太鼓が見事な演奏を披露。盛会のうちに幕を閉じました。

都筑太鼓の演奏は圧巻でした

横浜市立鉄小学校創立150周年記念ソング「またあしたね」

作詞・作曲/岩瀬敬吾 歌詞案/2022年度鉄小学校児童

笑い声 弾ませて 君はいたよ 僕もいたよ

空は見てたよ いつか分かつその 時を超えて 夕焼けは 染めてゆく

「また明日ね」「バタ足だね」 「まだアシカだよ」 静けさに揺れる「また明日ね」

遠い線路に 辿り着くには 田畑を抜けて 強い風になる

いづれ旅立つ 蒼き言葉よ あなたの胸に 宿る鉄の血

 

ランドセルを 投げていたら 先生が追いかけてきたよ

別の部屋で 怒られても 気になるのは給食の香り

夕立だね 傘を忘れ ずぶ濡れでも 別に気にしないよ

また明日ね また明日ね 卒業だよ でもまた明日ね

 

遠い線路に 辿り着くには 田畑を抜けて 強い風になる

いづれ旅立つ 蒼き言葉よ あなたの胸に 宿る鉄の血 宿る鉄の血 

記念花火も

同日の夕方には記念事業の一環として、打ち上げ花火も企画されました。開放された校庭には、児童はもちろん様々な世代が来訪。再会を懐かしむ声があちこちで上がっていました。午後5時30分、カウントダウンに続き花火が上がると、来場者からは大きな歓声が。わずかな時間ではありましたが、夜空を彩る美しい花火に多くの人が酔いしれました。

  • また、この時間にもタイムカプセルの中身が渡り廊下に展示され、自分や友人、家族らの書き込みを熱心に探す人の姿が多く見られました。

 

タイムカプセルから出てきた資料に興味津々の様子

記念キャラクター「なしこめちゃん」も誕生

今回、150周年を記念して制作されたのがオリジナルキャラクターの「なしこめちゃん」です。

2022年度に全校児童にアイデアの募集を呼び掛け、当時の3年生と5年生の共作で生み出されました。稲作や梨の世話を含む農業体験を行っている鉄小学校の象徴ともいえる「お米」と「梨」がモチーフになっています。

児童が書いたイラストに、保護者がデザインを加えて1つのキャラクターに仕上げてくれたそうです。150周年記念と銘打たれた今年の運動会は「なし組(赤)」「こめ組(白)」に分かれて競いあったといいます。

記念事業実行委員会から

2022年から準備を重ね、様々な記念事業を行ってきた実行委員会。坂田会長は「今回の記念事業は多くの方からのご協力、ご協賛があってこそ実現したものです。誠にありがとうございました。

皆さまからご協賛いただいたお気持ちは、横浜市立鉄小学校150周年記念事業と鉄小学校の児童たちが今後元気いっぱい学べるよう教育活動に活用させていただきます」と話しています。

〈創立150周年記念事業 主な活用事例〉

〇鉄小学校体育館外壁の屋外時計

〇鉄小学校体育館ステージ幕

〇鉄小学校150周年の記念誌、副読本の制作

▲<目次>に戻る

住所

神奈川県横浜市青葉区/鉄小学校

公開日:2023-11-22

関連タグ