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「プチトマト」に想い託して 絵本作家・おおいじゅんこさんが『プチトマトのぷーちゃん どーこかな?』を出版

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「プチトマト」に想い託して 絵本作家・おおいじゅんこさんが『プチトマトのぷーちゃん どーこかな?』を出版
著書を手に持つ大井さん

茅ヶ崎市松が丘在住の絵本作家、大井淳子(ペンネーム:おおいじゅんこ)さん(49)の絵本『プチトマトのぷーちゃん どーこかな?』が、2018年5月に出版されました。4年ぶりの新刊出版に至るまでの想いを聞きました。

このレポートは、タウンニュース茅ヶ崎版2018年6月15日号で掲載された記事を加筆・修正したものです。

プチトマトのぷーちゃんを主人公に、鮮やかで温かいイラストと、思わず声に出したくなるリズミカルな言葉が楽しい絵探し本。大井さんの作品は、代表作『ちびころおにぎり』シリーズをはじめ、食べものが登場するものがたくさんあります。自他ともに認める「食いしん坊」らしい絵本となっています。

東京芸術大学大学院、文房具デザイン会社を経て1997年にデビューし、『たねのはなし』で星の都絵本大賞を受賞。これまで17作を発表している。待望の新刊を眺め、「色々あったね」と大井さんはしみじみと振り返ります。

事故乗り越え4年ぶり新刊

4年前の夏、交通事故に巻き込まれた大井さん。一命は取り留めましたが、頭蓋骨骨折などの重傷を負い、約1カ月入院。自宅に戻った後も、目まいや頭痛が続き、1年間は外出もままならなかったそうです。

「今ね、匂いが分からなくなっちゃっていて」。異変を感じたのは、術後初めてのシャワー。ふと、ボディーソープの匂いが分からないことに気が付いた。医師からは『命と引き換えと思って』――。

「確かにそうなんだけど、大好きだった料理がつまらなくなっちゃって」とこぼすも、「今も食いしん坊は変わらない」と朗らかに笑います。

一方、昨年には10年来の編集者が海外へ旅立ち、別れを告げました。絵本作家は、特に編集者と二人三脚で創作に臨むことが多いといいます。『ぷーちゃん』のアイデアも、「お野菜の本を作りましょう」という前編集者の言葉から生まれたものでした。「トマトが苦手な子がトマトと仲良くなるきっかけになれば嬉しいですね」とにっこり。

巻末に手遊び歌の楽譜

今回初の試みとして、新編集者のアイデアで、巻末に絵本の手遊び歌の楽譜を掲載しました。「新しい編集者さんも、とても良い方。心機一転頑張る」と大井さん。

自身も2人の子どもの母親として、寝る前など絵本を読み聞かせていた思い出もたくさん。今回の作品にも、遊び心で子どもたちが大好きだった絵本のオマージュを取り入れました。「大人も子どもも一緒に声に出して、絵本とともに過ごす時間を楽しんでほしい。その中の一冊に加えてもらえたら」

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住所

神奈川県茅ヶ崎市

公開日:2021-03-17

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