小田急線秦野駅改札口を出て左に進むと、南口です。この南口は平成9年(1997年)に開設整備されました。商業施設が立ち並ぶ北口とはまた雰囲気が異なり、開放的で閑静な玄関口という印象です。
なお秦野駅は、エスカレーター・エレベーターはもちろん、ホーム待合室、ベビー対応設備、車いす対応型個室トイレが備わっています。
子ども大喜び!小田急線スポット
実は小田急線秦野駅南口は電車スポット。駅構内を抜け、南口に降り立つと、線路に沿うように緩やかな坂が続いているのですが、その坂道沿いが小田急線を間近に見られるスポットなのです。
子どもや鉄道ファンでなくても誰もがちょっと興奮してしまう近距離で小田急線を眺められます。パンタグラフも至近距離で研究できるほど。
タイミングが良ければ、もちろん、小田急ロマンスカーも見られます!途中の坂道までは車の侵入禁止なので、電車好きの子どもなら疲れも吹き飛ぶくらい、ここで小田急線見物がてら家族は休憩できそうです。
実は秦野は彫刻のまちだった!?
小田急線が見えるスポット後方には南口ロータリーが広がっています。そのロータリーでも一際目に飛び込んでくるものが、黄色いモニュメントや椅子のアート作品。秦野駅南口、実は「彫刻のまち秦野」の発信スポットの一つなのです。
彫刻のまち秦野と聞いてピンと来る人は多くはないかもしれませんが、秦野市に聞いたところ、昭和60年(1985年)前後から秦野市は「彫刻のある街づくり」に取り組み、優秀作品を決定する野外彫刻展を開催。
秦野駅南口のみならずカルチャーパーク、弘法山公園、渋沢駅北口、秦野市役所、おおね公園など市内各地に38点の優秀作品が設置されました。
平成9年(1997年)に開設を迎えた秦野駅南口に設置する作品を決定するための彫刻展も実施。今日、秦野駅南口で見られるモニュメントはその彫刻展で優秀賞に輝いた計6点の作品。ちょっと一息、秦野駅南口ではアートな時間も楽しむことができます。
黄色いモニュメント作品「風」(作:永廣隆次さん)は、本来、流体を運ぶための工業製品である配管用の継手を切断して作ったもの。その配管を流れるものを南口の「風」にたとえ、環境彫刻へと姿を変えたモニュメントです。
2枚目の写真は、実際に座ることができる椅子のアート「CHAIR OF SKY(空の椅子)」(作:今井巌さん)です。鏡のようにぴかぴかのステンレスの座面に写るのは空。その空に憧れるように空に向かって伸びる植物たちをイメージして作られました。「この作品に座ったり中を歩いたりすることで、様々な見かた見え方が出来るでしょう」との制作者である今井巌さんの思いが込められています。
そして、可愛らしい鳥が特長の作品(作:村中保彦さん)。秦野駅を利用する人々が少しでも慌ただしい日常生活から離れられ、夢の世界へと羽ばたけるような空間を願って作られた彫刻作品です。周りには同じステンレス板でできたベンチが3つ並んでおり、休憩することができます。
「雲のある風景」モニュメント近くには、秦野の名水を紹介する湧水巡りができる案内板が。お花見、散策、観光ついでにチェックしておきましょう。