城下町、宿場町として栄えた小田原。その伝統を今に受け継ぐ「老舗」も小田原の魅力です。今回は、地元で愛され続ける店舗をご紹介。ここでは、書籍の「積善堂 平井書店」をレポートします。 ※掲載情報は2024年3月現在のものです。最新の情報は各店舗にてご確認ください。
お店も、小田原の歴史の1ページ 文化を届け続けて約130年
新刊書、雑誌、マンガ、実用書や文化イベントのチケット販売など、小田原の文化を幅広く支えている街の本屋さん。先祖は江戸時代に伝達馬の世話係や質屋を営んでいたそうです。明治29年(1896)に書店を創業、教科書の印刷や製本も行っていました。いまでは店舗を会場に、地元店が集まる「まちなか朝市」やゲストがお気に入りの本を紹介する「ブックトーク」など、街の賑わいと繋がりの拠点にもなっています。
- 4代目店主・平井義人さん「最近は、市外から引っ越してくる方も増えています。ご当地本などで小田原の魅力を知っていただけるとうれしいですね」
60年以上変わらないブックカバー
デザインは、女性洋画家として初めて文化功労者に選ばれた三岸節子(1905-1999)です。小田原にほど近い大磯町にもアトリエを構え、晩年はフランスから帰国し大磯を拠点に創作活動を行いました。このブックカバーは、昭和30年代に書店有志5、6社で制作を依頼したものです。
商店会長でもある平井さんが企画した、加盟する「緑一番商店街」を紹介するミニ冊子。地元の出版社が編集を手がけました。歴史や人の温かさなど、商店街の魅力が伝わる1冊です。
レジ横にあるカワイイ折り紙は、しおり代わりのお店からのプレゼント。平井さんの奥様やスタッフが季節や行事などに合わせて手作りしています♪