寝心地が悪くてぐっすり眠れない…。そんなお悩みをもったことはありませんか。もしかしたら、合わない寝具が眠りを妨げているのかもしれません。
町田市山崎の団地いちょう通りにある寝装品専門店「とりしん」では、一人ひとりに合ったオーダーメイドのお布団を提供しています。職人手作り布団の販売から打直し(ふとんの再加工)まで担う同店は今年の12月、創業40周年を迎えます。各地で店を畳んでしまう布団屋さんが相次ぐ中、市内外からの注目を集める人気店となっています。打直し難民のみなさん、必見です!
「とりしん」とは
店名の「とりしん」は、坂本さんの叔父さんが経営していたお店「トリオ製綿寝具」の、お客さんから呼ばれていた愛称「とりしんさん」が由来だそうです。義父さんが綿工場に勤めていたこともあり、「布団屋さんを家族で経営できるのでは」となったことがきっかけだったといいます。なんとその歴史は、叔父さんの代から数えると80年以上にも及ぶそうです。
- 「とりしん」創業から40年——。同店を営む坂本智美さんと、昨年から寝具技能士を目指し修行中の武富篤さんを取材しました。
40周年を迎えられた感想を教えてください。
坂本さん「みなさまのおかげで、40周年を迎えることができました。ありがとうございます。お客様と向き合い、誠実にやってきてよかったです」
武富さん「1つのお店を、40年間続けるというのは簡単なことではないと思います。そして、続けることができたのはお客さんがいてくれたからこそのことだと思います。僕はまだこのお店で働き始めて1年ほどにはなりますが、お義父さん、お義母さんがお客様とコミュニケーションをとり、信頼の厚いお店を築きあげてきたことも、とても大きな要因だと働きながら感じています」
武富さんが跡を継ごうと思ったのは、どんなきっかけだったのですか。
武富さん「一昨年の10月までサラリーマンだったのですが、転職活動をするなかで、妻のお義父さんお義母さんのお店のことが頭に在りました。こんなに長く続いているお店をいずれ畳むことになってしまってはもったいないと思ってお義母さんに相談しました。継ぐのは、この店を知らないほかの誰かにはできないこと。ご縁があったと感じています」
こだわってきたポイントはどこでしょうか。
坂本さん「国産品の素材にこだわってきました。長くお店を経営する中でお客様から、『お店が続いているのはよいものを売っているからだよ』と言っていただけたことが印象に残っています。また、打直しに特化しているということもあり、古い布団でへたってしまったものも、ふっくらとした新品同様に生まれ変わらせることができます。布団は打直しをすれば半永久的に長持ちするので、SDGsでもありますね。手づくりならではの良さも追及しています」
今後、お布団屋さんを続けていくために
武富さん「打直しに特化していること、そして国産の素材を用いているということは、このお店の軸であり、これまで長くお客様に愛されてきた証であると感じています。時代による変化があるかもしれませんが、この軸だけはぶらさないように続けていきたいです。お客さんに良いものを永く使ってもらうためにも、お客さんとの対話を大切にし、情報を聞き出すことを大切にしていきたいです。綿布団の良さも、これからホームページやSNSを通して発信していければと思います」
- 武富さんの娘さんも、同店の座布団を抱っこしてぐっすり眠っているようです!
こだわりの詰まった「とりしん」のお布団。新しく買う方も、古いお布団の打ち直しを検討している方も、ぜひ同店へ足を運び、自分の体に合ったお布団で快適な睡眠を目指してみてはいかがでしょうか!