横須賀市の上町商店街にある私設ギャラリー「ヨコスカアートセンター」では、アーティストの草山歩さんによる個展「5分だけでもいい」が開かれている。3月23日(日)まで。
草山さんは「イラスト×地域活性化」をテーマに活動するイラストレーター。本業は神奈川新聞社の記者で、取材を通して地域が内包する文脈を読み取り、作品に落とし込んでいく独自のスタイルを築いている。ポップなデザインを得意としており、2022年にはよこすか海岸通りの大型壁画に『スカジェニポップ』と題した作品を手掛けている。
今回の展示では訪れた人から「三浦半島の大切な思い出」をヒアリングし、草山さんの心に浮かんだイメージを出力する公開制作に挑んでいる。浮き輪をつけたまま電車で汐入駅から馬堀海岸に向かう道中のワクワクした幼少期の記憶を作品化したものなどが飾られている。
ギャラリー内に机や本棚、書籍を持ち込んで自室を再現するパフォーマンスもユニーク。思考と嗜好の内面を詳らかにしている。午前10時30分から午後6時30分。月曜・木曜休廊。