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秦野市在住 絵本作家の舘野鴻さん『うさぎのしま』『すずめばち』刊行

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秦野市在住 絵本作家の舘野鴻さん『うさぎのしま』『すずめばち』刊行
今回発行した2冊の絵本を持つ舘野さん

秦野市在住の画家で絵本作家の舘野鴻さんが、新作絵本『うさぎのしま』(世界文化社)と、『すずめばち』(福音館書店)を刊行しました。どちらも得意とする精密画ではない挑戦作で、書店やWEBで購入することができます。

戦争の記憶残るうさぎの島

『うさぎのしま』は戦時中、毒ガス製造で地図から消された島・広島県大久野島を描いた絵本。近藤えりさんとの共作で、舘野さんは監修や絵の仕上げで関わりました。

制作のきっかけは、近藤さんがうさぎを題材にした絵本を描こうとしていたこと。「画力を上げるために実際のうさぎを観察し、スケッチした方がいい」と舘野さんがアドバイスし、その素材として観光地であり、うさぎの島として知られる大久野島を選びました。

しかし、同島について調べるうちに戦争の歴史があったことを知り、かつ舘野さんの昔の頃の記憶から、「もしかしたら祖父が関係があったかもしれない」という推測にいきつきました。うさぎという絵本に扱いやすいテーマをフックに、戦争の歴史を残す意味も込めた絵本にすることを決めたといいます。

公開制作で一発描きの原画

もう一方の『すずめばち』は、使われている原画ほぼ全てが公開制作の一発描きという意欲作。2025年1月に平塚市美術館で行われたイベント「絵本の生まれる瞬間(とき)を見よ!」で、ギャラリーの前で下書きなしで描いた絵を使用しています。そのため、10日ほどで完成させるという新たな表現に挑んでいます。

「これを読む事で『嫌われ者』であるスズメバチにも暮らしがあり、その生きざまを感じてほしい」と話しました。

関連イベントも

7月26日(土)には昆虫食のTAKEO浅草本店で『すずめばち』の発売記念トークショーを、27日(日)には池袋ジュンク堂で『うさぎのしま』の発売記念トークショー(舘野さん・近藤さんトークショーとサイン会)を実施。また、うさぎのしま関連イベントとして、これら以外にも以下のイベントを予定しています。

▽原画展=丸善丸の内本店(8月1日(金)まで)、広島県の蔦屋書店(8月6日(水)〜8月25日(月))、京都府のBooks&Cafe Wonderland (8月28日(木)〜9月30日(火))、長野県の絵本美術館 森のおうち(10月3日(金)〜2026年1月26日(月))

▽パネル展=奈良県の蔦屋書店(8月16日(土)まで)、京都府のラバーズスクレート(8月20日(水)〜9月10日(水))

▽トークイベント=京都府のBooks&Cafe Wonderland(8月28日(木))、京都府ラバーズスクレート(8月29日(金))、奈良県の蔦屋書店(8月30日(土)) 

住所

神奈川県秦野市.

公開日:2025-07-23

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