コース概要
秦野駅北口-浅間山-権現山-馬場道-弘法山-鶴巻温泉駅 徒歩約2時間10分(休憩時間含まず)
コース難易度★☆☆
アップダウンはありますが、整備が行き届いた登山道かつ標高250m以下の低山なので、足の負担も少なく初心者におすすめ。四季を通して多くのハイカーが訪れています。
秦野を代表するハイキングスポットである弘法山コースは、これから紹介する標高250m以下の3つの山「浅間山(せんげんやま)」、「権現山(ごんげんやま)」、「弘法山(こうぼうやま)」を乗り越える、日帰りで楽しめる低山登山として子どもから大人まで世代問わず人気のコースです。
下山後は鶴巻温泉で汗を流せる極上コース。丹沢や富士山を一望できるポイントがあるなど感動の絶景が待ち受けています。なお、弘法山公園とはこの3つの山がある地域一帯の呼び名です。
1.浅間山 標高196m
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気候が良ければくっきりと富士山と丹沢、秦野市街地を一望
弘法山コースで一番最初に登る山「浅間山」からは、気候が良ければ富士山や箱根の山々の素晴らしい景色が楽しめます。
芝生スペースも多く、ピクニックテーブルや椅子などの休憩スポットが至る所に設置されているので、お茶やランチをゆったり楽しむことができます。
富士山望む特等席も
特に人気なのは、富士山や箱根の山々の眺望を独り占めできる特等席のピクニックテーブルです。 春は桜と富士山の絶景ビューポイントとして大勢の登山客が訪れます。
富士山の絶景ポイントから比較的ゆるやかな道を登り切ると、雨もしのげる休憩スポット、あずま屋があります。この浅間山のあずま屋は晴れていれば江の島まで見渡せるビューポイント。
遠くに見える景色を確認し合いながら、ゆったり休憩ができます。
かわいい丸太型トイレ
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木の形をした可愛らしいトイレ
浅間山駐車場(無料)入り口付近にあるトイレ。丸太のような形をしたトイレが目印です。室内はとても清潔で、外には洗面台も設置されているので気軽に利用できます。
2.権現山(ごんげんやま) 標高243m
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秦野に来たら一度は登ってみたい360度のパノラマ展望台
権現山(ごんげんやま)は、浅間山(せんげんやま)と弘法山のちょうど真ん中にある小高い山で展望台から眺める富士山や丹沢の大パノラマが楽しめる山として人気です。
弘法山公園展望台が出迎える権現山山頂は、「関東の富士見百景」に選定されており、迫力ある富士山の絶景が出迎えます。頂上は、千畳敷とも言われるほど広々とした開放的な広場になっており、たくさんのピクニックテーブルやベンチなどの休憩スポットがあります。
権現山入口から20分ほどで山頂へ
浅間山(せんげんやま)駐車場の向かい道路に権現山(ごんげんやま)入口看板があります。そこから約20分で権現山頂上に到着です。比較的急な山道が続きますが、小さな子どもからシニアでも登れるくらいしっかり整備が行き届いた山道が続きます。
気持ちの良い緑生い茂る森の中をぐんぐん登っていきます。
しばらく登り階段が続きます。道の譲り合いもできるスペースもしっかり確保されているので、安心です。
ついに権現山のシンボルタワー展望台が見えてきました!登りが続いて思いのほか、息も切れますが、ラストスパート。力を振り絞ります。
「関東の富士見百景」に選定
頂上では芝生の上で思いっきり遊べます。休憩スポットもたくさんあり、公衆トイレも設置されています。春には2,000本の桜が人々を囲むように咲き誇り、お花見の名所として知られています。
「関東の富士見百景」に選定されている権現山からは、晴れていれば富士山を目の前に眺望できます。
展望台から見渡す丹沢の山々
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権現山展望台から眺める山々の解説が各方面、掲示されています。
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丹沢や富士山の景色もごちそうになるお弁当スポット
権現山はとにかく休憩スポットがたくさんあるのが特長。この段々畑のようなベンチもその一つです。富士山と桜が眺められるスポットです。大所帯でのハイキングでもお弁当を食べる場所探しには困らないはず。至るところにベンチやテーブルがあります。雨宿りができるあずま屋も。
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弘法山公園周辺で見られる野鳥を紹介したバードウォッチングコーナーがある権現山
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愛らしい野鳥に遭遇できるかも
権現山はバードウォッチングが楽しめる、野鳥ファンも多く訪れるスポットとして知られています。一角にはパネル展示コーナーもあります。
3.弘法山 標高237m
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鐘楼や井戸、釈迦堂があるゆったりとした弘法山山頂
展望台のある権現山を楽しんだら、いざ3番目の山「弘法山」を目指します。権現山からは徒歩約15分で弘法山に到着です。途中、弘法山入口以降は傾斜のある登りが続きますが、道は整備されているので歩きやすいです。
弘法山はその名の通り、弘法大師が山頂で修行したことから名づけられたと言い伝えられています。頂上は井戸や鐘楼などがあり、ゆったりとした雰囲気が味わえます。
のんびり歩けてベンチもいっぱい馬場道
権現山から坂を下りきると、途中から平坦な道が続く「馬場道」と呼ばれる砂利道へと変わります。桜の季節はトンネルになります。道幅も広く、ゆったりのんびり歩けます。ベンチやピクニックテーブルも豊富にあり、休憩には困らない環境です。
馬場道の途中にはログハウス風の建物が目印のトイレがあります。室内清潔です。浅間山や権現山はじめ、秦野の山中にあるトイレはいずれも清潔なので安心して立ち寄れます。
弘法山山頂までは歩きやすい登山道
馬場道をほどなく歩くと、弘法山入口が現れます。その弘法山入口からは、傾斜のある登りの山道が続きますが、よく整備された道が続くので楽しく山歩きができます。
脇道には休憩スポットがたくさんあるので、お弁当やティータイムが楽しめます。天候が良ければ、後ろを振り返ると富士山が見えるスポットもあります。
ひたすら登りで疲れますが、がんばりましょう。弘法山山頂の直前にトイレあり。
大きな鐘楼出迎える
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どこか懐かしい雰囲気が漂う弘法山山頂
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江戸時代から昭和の時代まで活躍した弘法山の「時の鐘」
ついに弘法山山頂に到着すると、まずは大きな鐘楼がお出迎えです。正午・3時・夕刻などの時を知らせる「時の鐘」として、秦野の地域住民に親しまれてきました。江戸時代から1956年(昭和31年)まで活躍した時の鐘です。歴史の重みを感じます。
手こぎポンプ式の井戸水
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手こぎポンプで水が流れ出る「弘法の乳の水」
弘法山には鐘楼のほか、「弘法の乳の水」と呼ばれる井戸があります。かつて、この井戸から湧き出る水は白く濁り、乳の香りがしていたそうです。
その水を飲むと乳がよく出るようになると言い伝えられ、親心にこの水を求めて夜中、人知れずに弘法山を登る人が後を絶たなかったそうです。今は手こぎポンプ式の井戸水として存在感を現しています。
弘法大師ゆかりの地 釈迦堂も
釈迦堂があります。弘法大師ゆかりの地ということで、まずは山頂に着いたらお参りする人の姿も。
見所が凝縮されている弘法山山頂。昔にタイムスリップしたような気分にさせてくれるどこか懐かしい雰囲気が漂っており、穏やかな気持ちで休憩できそうです。 見晴らしの良いピクニックテーブルではお弁当タイムに活躍。
そして最後の山、吾妻山を下りて鶴巻温泉駅方面へ。公営日帰り温泉「弘法の里湯」で一日の疲れと汗を流して、ゆっくり癒しましょう。 なお、この弘法山コースは、もちろん鶴巻温泉駅から出発しても楽しめます。
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小田急線「鶴巻温泉駅」下車徒歩2分の公営施設『秦野市鶴巻温泉 弘法の里湯』
足湯もあります(写真左側)。大変身体がよく温まる成分が濃いというカルシウムを多く含んだ温泉。入館・入浴は小学校就学前は無料、小中学生は大人料金の半額で入ることができます。