山北町の彫刻家、蘭二朗さん(44)がこのほど鹿児島県の湧水町高原フェスタで開かれた「チェーンソーアート全国大会2019」で優勝した。
2年に1回開かれる同大会には今年、日本のチェーンソー・アーチスト5人が参加。「これまで準優勝が続いていたのでとても嬉しい。この5人の中で1位を取れたのは意味のあること」と喜びの声を寄せた。
制作は2日間で計12時間
蘭さんの作品は高さ2m50cm、幅60cm。鹿児島の杉をベースに、生誕400年を迎えた戦国武将の島津義弘を題材とした。約1カ月前から構想を練っていたという。
制作は2日間で計12時間かけて行われ、会場では5人がお互い見える場所でしのぎを削り、様々なテクニックを駆使して制作。蘭さんは5台のチェーンソーを巧みに使って仕上げた。
東京から山北へ移住
蘭さんは12年前に東京都内から山北町に移住し、町内の間伐材を使って創作活動している。山北駅前のアトリエで木彫教室を開くかたわら、木を切るチェーンソーで仏像などを彫るチェーンソーアートを始め、国内外の競技大会に出場している。
これまでに海外の大会の出場も多く、昨年はイタリアの世界大会で優勝を果たしている。