秦野市は桜土手古墳展示館について、総合的な歴史博物館に移行するため、秦野市議会6月定例会に条例の一部改正を上程し、可決された。8月1日から改修工事を行い、11月から「はだの歴史博物館」として開館する。
秦野市立桜土手古墳展示館は、水無川右岸に出土した県内最大規模の古墳群「桜土手古墳群」に関する資料を収集・保管し、広く紹介するための展示館として1990年11月に開館。今年で30周年を迎える。
生涯学習の拠点に
これを機に秦野市では、より郷土の歴史と文化、市内各地域の個性と魅力を市内外に発信する展示施設にしようと、総合的な歴史博物館への移行を検討。名称を「はだの歴史博物館」に変更し、秦野の歴史と文化に関する資料を収集・展示する生涯学習拠点とすることにしたという。
改修に伴い、地下1階にあったミュージアムプロムナードはバリアフリー化の観点から収蔵庫に転用し、展示物は1階部分に集約される。
秦野市の歴史や文化、街並みの変化も
主な展示としては、桜土手古墳群や出土物などをはじめ、奈良・平安時代から江戸時代までの秦野の歴史を絵図や文書などで紹介。また、秦野市の発展に大きく寄与した葉タバコ耕作に関する資料も常設展示されるほか、国の登録記念物(遺跡関係)に指定された曽屋水道などを通し、秦野の近代化を学ぶことができる。そのほか、映像・写真コーナーも設け、市内の文化財や街並みの変化などを見ることができるという。
また、これまで実施してきた企画展等も継続するため、映像室を第1企画展示室に改修。企画展示や講演会室として使用する。同じく隣接する映像機械室も第2企画展示室にし、考古資料や秦野の歴史をテーマとした通史の常設展示を行っていくという。
7月31日まで企画展開催中
同館では7月31日(金)まで夏季企画展『桜土手古墳公園と展示館の歩み』を開催中。時間は午前9時から午後5時(入館30分前)まで。入場無料。
8月1日から10月31日まで改修工事を行い、11月1日から博物館としてオープン予定。改修期間中でも公園及び駐車場、トイレ等は使用できる。