2018年2月から続いていた小田急線片瀬江ノ島駅の駅舎改修工事がこのほど完了した。駅構内には、新江ノ島水族館が協力する常設型の巨大な「クラゲ水槽」もお目見え。観光の玄関口にある新たなシンボルとして、注目を集めそうだ。
ゆらゆら漂うクラゲが観光客をお出迎え――。
水槽はアクリル製で、直径2・5m、奥行き72cm。裏側はデジタルサイネージになっており、同館の水槽の映像が映し出される。
40匹のミズクラゲがゆったりと泳ぐ
離れた場所の貯水槽と地下を通る配水管でつながっており、水温調整やろ過機能も備える。40匹のミズクラゲが回転しながらゆったりと水槽内を泳ぎ、改札前を水族館のような雰囲気に演出。駅に降り立った観光客らの気分を盛り上げる。
完成記念式典では
7月30日には完成記念式典が行われ、小田急電鉄の星野晃司社長は「水槽は駅舎改修の最大の目玉。これから家族連れも増えるシーズンなので、かけがえのない思い出になるはず」、同館の堀一久社長は「観光地の玄関口にふさわしい。湘南全体や地域の活性化にもつながれば」と期待した。
同駅は1929年4月に開設。竜宮城をイメージした駅舎は「関東の駅百選」にも選ばれており、江の島で今年開催予定だった東京五輪セーリング競技に合わせて改修を進めていた。今年2月には外観が完成し、一部供用を開始していた。
新駅舎を幻想的にライトアップ
日没後には四季やイベントなどに合わせ、新駅舎を幻想的にライトアップ=写真。江の島の波や風をイメージさせる演出など2パターンを毎夜交互に実施するほか、花火大会やクリスマスなどの際には特別な仕様で照らす。ライトアップは午後6時30分(9〜2月は5時)から10時。
新駅舎は神社仏閣に用いられる「竜宮造り」と呼ばれる技法を採用。江の島の「五頭龍と天女の伝説」にちなんだ装飾も施されている。
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