かわさき宙と緑の科学館であす9月12日から、AR(拡張現実)を使った新たな仕掛けが始まる。場所は館内の科学工作物展示コーナー。スマートフォンを使って、展示作品が動く様子を楽しむことができる。
同館では緊急事態宣言下の休館後、6月に工作物展示を開始。科学実験教室やサイエンスワークショップで講師を務める市民団体の作品を中心に、作り方のパネルや完成作品を並べてきた。
QRコードを読み込み作品が動く
9月1日から始まるARの仕掛けでは、QRコードを読み込んで展示の画像にカメラを向けると、動画が再生。「ダンシングスネーク」「クルクルおばけちゃん」など、作品が動く様子を見ることができる。担当者は「実物を手に取れない中で、動きを楽しんでもらえる。これをきっかけに、教室にも参加してもらいたい」と思いを話す。
駅や生田緑地内にも
ARを活用したこの取り組みは、多摩区による「登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区賑わい継承事業」の一つ。両駅や生田緑地内など9カ所の「ARスポット」で昨年6月に始動し、科学館内の展示が今回新たに加わった。近隣の回遊性向上が目的で、他の場所ではキャラクターと一緒に写真が撮れる等の仕掛けがある。
区によると、今年3月末までのアクセス数は5768件。今年度も継続しているが、新型コロナの影響で2カ月半ほど休止した時期もあった。区担当者は「いずれはイベントでの活用など、地域と連携して取り組んでいけたら」と話している。
ARスポットの設置場所は区ウェブサイトから確認できる。