川崎市内全域で9月27日に市内統一美化活動が開催された。
幸区の南幸町1丁目都町町内会では例年行っている町内清掃に併せ、「なかよし丸きれい大作戦」と名付けて町内会エリアにある南河原公園の清掃活動を実施。これは近年課題の地域の繋がりの希薄化に対する取り組みとして、少しでも地域の活動に関心を持ってもらおうと実施したもの。
幸区役所が令和2年度に実施した区民アンケートによると、「町内会・自治会活動に期待すること」として「気軽に参加しやすい組織づくり」(50・9%)が最も高かった。「町内会・自治会の活動で参加してみたいこと」では「まちの清掃活動」が約2割を占めた。
名付けて「なかよし丸きれい大作戦」
実施にあたっては町内会の役員会を何度も開き、コロナ対策や町内会未加入者に参加してもらうための工夫などについて話し合いを重ねた。南河原公園には船をモチーフにした「なかよし丸」という遊具があり、近隣の住民にとって子どものころから慣れ親しんだ、地域の象徴となっている。このことから今回の活動を「なかよし丸きれい大作戦」と名付け、日ごろからこの公園を利用する親子が参加しやすいよう、子ども会が中心となって地域での参加を呼びかけた。
開催当日は穏やかな天候に恵まれ、約80人が参加した。町内会の美化担当役員や子ども会の役員がリーダーとなり、一般参加者数名とチームを組んで「資源物の袋をもつ人」と「普通ごみの袋を持つ人」に役割を決め、拾ったごみをお互いの袋に預ける作業を通じて交流が図れるように工夫を凝らした。小さい子どもたちも熱心にごみを拾い集め、30分ほどで袋が山積みになるほどごみが回収された。
参加者からは「植込みの中に思っていたよりたくさんのごみがあってびっくりした」「普段遊んでいる公園が、みんなで力を合わせて綺麗になりすっきりした」「今後もこのような活動の機会があったら参加したい」という声が聞かれた。
同町内会の滝澤富士子会長は「今年はコロナの影響で町内会のイベントが軒並み中止となったが、今回は開催できて良かった。これからも住民の皆様に気軽に町内会の活動に参加していただき、地域の活性化につなげて行きたい」と語った。