12月・1月に展示も
茅ヶ崎市白浜町在住の油彩画家・太刀川浩二さん(67)がこの11月、茅ヶ崎ゴルフ場計9ホールの風景を描いた作品を完成させた。
父が愛し、自身も何度も利用してきたゴルフ場。「この海辺の広い空間と潮風、明朗な陽光を絵に残したい」という思いから、今年8月に着手した。毎週1作品のペースで、明け方、昼間、夕暮れにそれぞれ見せる表情を描き上げた。
「風」で茅ヶ崎表現
子どもの頃から絵が得意だったが、体格に恵まれたことから「おまえに絵は似合わない」というクラスメイトの言葉に影響され、いつしかスポーツに熱中するように。大学卒業後は会社員を経て、1997年に市内で建築防水工事業を設立。以来、仕事に打ち込む日々が続いていた。
再び筆を握るようになったのは11年前。妻との離縁など、人生の節目といえる出来事が重なったことで、絵で何かを表現したいという気持ちが湧き上がってきた。
「たぶろう美術協会」に所属し、本格的な創作活動を開始。描き出すと周囲が見えなくなり「気がついたら朝になっていた」ということもしばしばだ。主なテーマは「風」。茅ヶ崎の気候が念頭にある。「風は目に見えないけれど、絵なら表現できる。見た人が、『これは茅ヶ崎の風景だ』と共感してもらえるような作品を残せれば」。これからも変わりゆく茅ヶ崎の、残したい風景を描き続ける。
ゴルフ場を描いた作品は12月から1月にかけ、次の美術展で披露する。
- 「湘彩展」12月9日(水)〜13日(日):茅ヶ崎市民ギャラリー展示室(元町1の1 4階)
- 「太刀川浩二展」1月18日(月)〜23日(土):ギャラリー暁(銀座6の13の6 2階)。
いずれも無料。問い合わせは太刀川さん【携帯電話】090・6544・5080へ。