伊勢原市がこのほど、大山の宿坊紹介をメインとした冊子「るるぶ特別編集『大山宿坊体験』」を発行した。発行部数は3万部で、AB版オールカラーの12ページ仕様。市商工観光課窓口や駅ナカクルリンハウス(伊勢原駅北口観光案内所)で配布している。
400年以上前から続く大山詣りを支えてきた大山の宿坊。日本遺産に認定された大山詣りの構成文化財でもあり、宿坊を営む先導師が参詣者をサポートしてきた。
ガイドブックはこうした伝統文化が息づく宿坊の魅力を「見る」「食べる」「遊ぶ」といった『るるぶ』のノウハウを生かして紹介。オンライン予約が可能で、Wi―Fi環境が整備された14軒の大山の宿坊を中心に、「浄書体験」や「とうふ作り体験」など、大山の宿坊ならではの体験プログラムと合わせて紹介する内容になっている。
新たな生活様式見据え
ガイドブックは、コロナ禍で新たな働き方として注目されている「ワーケーション」(仕事のワークと休暇のバケーションの造語で、3密を避け観光地等で休暇を楽しみつつ仕事をこなすこと)や、県内の小旅行などの利用客を見込んで作られたもの。
市の独自施策「大山ワーケーション等基盤整備事業」の一環として、冊子の作成や宿坊のwi-Fi整備支援などに国からのコロナ対策への補助金約1160万円が充てられた。市商工観光課の担当者は「感染状況をみながら、今後、小田急線沿線などの駅に配架し、宿坊のPRや伊勢原の観光誘致につなげたい」と話す。
ガイドブックは市や市観光協会、大山旅館組合のホームページにも掲載。電子書籍として閲覧できる。