花や緑で、まちを少しでも華やかに-。そんな思いを抱き、町会内の緑化活動に励んでいる木月2丁目町会(中野博会長)。色とりどりの花々を植えたプランターを用意し、協力者の自宅や企業の軒先に飾ってもらう取り組みを10年以上にわたって続けている。
「町会エリアには公園がない。代わりに、まちなかで少しでも花を目にする機会があればと思って」と中野会長。年2回、町会のあちこちに飾られている80個ほどのプランターを回収し、土や花の苗の植え替えを行っている。6月11日には、役員や有志のメンバー20人ほどが中野会長の自宅駐車場に集まり、土への肥料入れやベゴニアの花の苗植えを協力して実施した。3株ずつきれいに植えられたプランターは軽トラックに載せられ、再び協力者のもとへ運ばれる。水やりは協力者が日々実施。花が終わった時には別の花を植え替えてくれる人も。「大事に管理してくれている。地域みんなのそういう気持ちが大切」と中野会長は笑顔をみせる。「来年には川崎市で都市緑化フェアが開催される。地道だが、こういう活動が広がればまち全体に緑が増えていくのでは」
同町会では、緑化活動のほかに「世代を超えて交流できる場を」との思いから夏にはラジオ体操、冬にはクリスマス会などのイベントも行う。コロナ禍を乗り越え、徐々に再開。今年は地元・住吉地区を見守る住吉神社の当番町会でもあり、8月に控える例大祭には商店街の協力も得て、すいか割りなども企画している。「人の入れ代わりが多い地域。子どももお年寄りも地域で少しでも顔が見える関係が築けたら。町会の協力者も少しでも増えてくれたらうれしい」