心身の健康のためには「毎日の食事」が基本となりますが、自分と家族の健康づくりに役立つ食事法として、おすすめしたいのが「薬膳」です。#ちがすき記者も「薬膳」に出会ったことで、ニキビだらけのカサカサ肌や冷え症が改善したりと、その素晴らしさを体感したひとり。
茅ヶ崎の体験学習センター「うみかぜテラス」でも、薬膳の料理教室が開講しているというので、早速取材に!「季節の薬膳 養生ごはん教室 れんか」を主宰する芳賀恵子さんに、話をうかがいました。
国際中医薬膳師 芳賀恵子さん(茅ヶ崎市在住)
幼少期の虚弱体質や子育て時期に感じた「食の安全性」などをきっかけに、「身体に良くて、美味しい食事を」と、薬膳や懐石などを学ぶ。数年前から茅ヶ崎市内で料理教室「れんか」を主宰し、和食をベースに、身近な食材を使った「養生ごはん」を提唱している。
普段の料理も、ひと工夫で「薬膳」に
「薬膳とは、中国の伝統医学(中医学)の考えに基づいた食事法です。その日の体調や天候などに合わせて、食材や中薬(薬効のある草根木皮)を取り入れることで、身体の調子を整えたり、病気の予防、寿命を延ばす効能があります」
こう語る芳賀さんは、北京中医薬大学日本校で薬膳の知識を深め、さらに和食や懐石料理、栄養療法などを学び、自身の料理教室に取り入れています。
「薬膳というと『美味しくない…難しそう』と思われがちですが、実は何気なく食べている普段の料理も、薬膳の考えに当てはまることがたくさんあります。お味噌汁も薬膳の一つ。季節や体調に合わせて、具材を変えれば、効能が変わるんですよ。食材も近所のスーパーで手に入る身近なもので簡単に作ることができます」と微笑みます。
季節の食材には、その時の身体に必要な効能を持った栄養素が含まれているほか、それぞれ身体を温めるもの【熱性・温生】 、身体を冷やすもの【寒性・涼性】や、五味【酸苦甘辛鹹】の性質があるんだとか。
自分や家族の健康に役立つ「養生ごはん」。免疫力の強化にも!
「薬膳で病気を治すことはできませんが、何となく身体の調子が悪いという『未病』の段階に、養生ごはんを取り入れることで、身体を整えることができます。毎日の食事づくりを担うお母さんやお父さんが、その日の家族の体調や天気などを見ながら、食事メニューを考えることで家族の健康に役立てられるので、とても心強いですよね。また、コロナ禍で『免疫力の強化』の大切さが注目されましたが、養生ごはんは免疫力を高める手助けにもなります」
四季のある日本、季節の変化に人の身体はいろいろな影響を受けます。その中で、不調を起こさないように季節の特徴をとらえ、毎日の食事で身体をいたわり、健康を保つ、それが「季節の薬膳」です。
料理教室は「座学・調理実習」の2本立て
教室は、最大6人の少人数制。和やかな雰囲気の中、受講者に寄り添って進められます。実習前の座学では、オリジナルのテキストをご用意。難しい専門用語も、分かりやすい言葉に置き換えてくれているので、初心者でも安心です。
また、「この季節に起こりやすい不調」や「体質別・季節別にとりたい食材」など、その日から実践できる知識が充実しているのも嬉しいですね。
薬膳の基礎理論となる「陰陽五行論」についても、身近な例や図解を用いながら解説。しっかり理解すると、「だから、春になると情緒不安定になるんだ」「なるほど!あの時の体調不良はこんな理由からだったんだ」と、目から鱗が落ちたり、膝を打つことばかり。
実習では、食材の旨味を引き出すための包丁さばきや、下ごしらえなど、ちょっとしたコツのアドバイスも。
春夏秋冬の季節ごとに開催
- 春は「肝」の気を平らかに
- 夏は「心」の負担を減らし、暑さに対処
- 秋は「肺」に潤いを
- 冬は「腎」を労り、身体を温める
<受付終了:満席になりました(5月13日更新)>夏の養生ごはん教室を開催!参加者募集中です
高温多湿の日本の夏に合わせて、身体を労わる薬膳を作る教室を開催。現在参加者を募っています。薬膳の基本理論やレシピ、効能についての解説のほか、調理実習・試食・片付けまでを行います。
- 6月5日㈬ ※満席
- 6月8日㈯ ※満席
- 7月11日㈭ ※満席
※3日とも同じ内容
参加希望者は、以下申込みフォームから!
10:30~ | レシピの紹介・手順・効能について |
11:00~ | 調理実習 |
12:30~14:30 | 試食・片付け |
費用 | 5,000円 |
定員 | 6名 (2名以上で開催) |
場所 | うみかぜテラス調理室(茅ヶ崎公園体験学習センター ) |
入会金は無し! 1回ごとの都度払い(当日現金)なので、気軽に参加できますね!
持ち物はエプロンと筆記用具。簡単な調理ばかりなので「料理が苦手…」という方でも心配はいりません。