茅ケ崎駅北口のピザレストラン・シェーキーズ茅ヶ崎店が8月31日で閉店しました。親子3代で通い詰めた客もいるなど、駅北口の名物店は多くの人々に見守られながら38年の歴史に幕を閉じました。
オープンは1984年12月。イトーヨーカドー茅ヶ崎店の開店から5年が経ち、呼び水となるような店舗を求めていたところ、都内で人気を博していたシェーキーズに白羽の矢が立ちました。
フランチャイズ契約で出店を果たすと、ピザが食べ放題のランチバイキングが当時の価格で500円と格安だったことが大きな反響を呼び、ファミリー層を中心に人気を集めました。
アルバイトや店長を務めるなど同店に20年以上携わっていたという小出裕さんは、「昼間はとにかく忙しかった。以前、イトーヨーカドーに定休日があった時も休みなく働いていた」と懐かしみ、「育ててもらったという思いがある」と話します。
その後、2回のリニューアル工事を経ても、北口の人気店として老若男女問わず親しまれてきましたが、コロナ禍で営業面の難しさがあったことなど複合的な要素で閉店することに。7月20日にその告知をしたところ、情報はSNS上で瞬く間に広がり、8月中旬以降は連日行列ができるほどの盛況ぶりを見せました。
「ありがとう」の声
営業最終日は特別にランチからディナーまで休憩を挟まずに営業を続け、行列をつくる客たちを出迎えました。
午後9時の閉店時。レジの前では顔なじみの店員らと名残惜しそうにあいさつを交わす常連客の姿が見られたほか、閉店の様子を見届けようと店頭には約30人のファンが詰め掛け、「さみしいぞ」「ありがとう、シェーキーズ」と大きな声が飛んでいました。
関係者は「最後にこれだけ多くのお客様に来店してもらい、長く愛されていたんだと改めて感じた。これまで足を運んでいただいた皆様に感謝の気持ちでいっぱい」と感慨を込めて話しました。