川崎市市制100周年記念事業のビッグイベント「かわさき飛躍祭」がいよいよ6月29日(土)に等々力緑地一体で開かれます。
野外音楽フェスに川崎フロンターレ 川崎市市制100周年記念試合、ブルーインパルス展示飛行と川崎が持つポテンシャルを結集させたというこのイベント。オーガナイザーを務める元川崎フロンターレプロモーション部の名物部長・天野春果さんに見どころや川崎への思いを聞きました。
「飛躍祭」に込めた思い
まず注目したいのが「飛躍祭」というネーミング。飛躍祭、ひやくさい、ひゃくさい…。「100歳」という言葉が隠れていたのにはお気づきでしたか?「『100周年』というと固くなりがち。そのままストレートに伝わって、より多くの人に興味を持ってもらえるような名前にしたかったんです」と天野さん。この100年で大きく飛躍した川崎。今年は100周年という大きな節目ですが、歴史はこれからも続きます。
- 「少子化が進む中、人口も子どもの数も増えている全国でも稀なまち。『これからもっと飛躍できる』という思いも込めました」
「音楽のまち」「スポーツのまち」の融合
飛躍祭の目玉の一つが「かわさき100フェス」。等々力球場で初となる野外音楽フェスが開かれます。
出演はSHISHAMO、sumika、トゲナシトゲアリと川崎にゆかりのあるアーティストが勢ぞろい。特にSHISHAMOは過去2回、等々力ライブが中止になってしまったこともあり、待ちわびていたファンも多いのではないでしょうか。また、常田真太郎さん(スキマスイッチ)もゲスト出演し、2020年に川崎フロンターレを引退した中村憲剛さんのために書き下ろした楽曲「天才の種」を初披露します。
「イベントを企画する中で、大きく掲げたのが『音楽のまち・かわさき』と『スポーツのまち・かわさき』の2本の柱。音楽とスポーツのコンテンツが充実しているので融合させて良いところを発信しようと考えました」。
同日午後7時からは川崎フロンターレ 川崎市市制100周年記念試合が行われます。ハーフタイムでライブを行う選択もあったようですが、たっぷりとライブを楽しんでもらうため、「サッカーはスタジアム、ライブは球場」と振り分けたそうです。
- 「等々力緑地内ではさまざまなイベントもあるので、一日中楽しんでもらいたいです」
川崎の空にブルーインパルス
飛躍祭に花を添えるのが、川崎では初となるブルーインパルス!
川崎は羽田空港や横田基地が近くにあることから特別管制区に指定されており、ブルーインパルスを飛ばすことは難しいと言われていました。「東京オリンピック・パラリンピック組織委員会に出向していた時にブルーインパルスの担当をしていたので要領はわかっていて。飛躍祭の検討メンバーで話があがったけど、さまざまな制約があるので難しいだろうなと思ってました。でも話を進める中で、『等々力ならギリギリ行けそうだ』ということになったんです。そこから市の方々もすごく頑張ってくれて」。
ブルーインパルスが展示飛行をするのは年によって違いますが、年間約20数回。飛躍祭の検討メンバーや天野さんなど多くの方々の粘りによって、そのうちの1回が川崎上空で飛行することが決まったのです。
ブルーインパルスの飛行はかわさき100フェス内で行われます。
- 「特別演出もあるのでぜひ会場内で見てもらいたい。ブルーインパルスが飛んで、歓声が上がって、みんなで抱き合って泣こうぜって話してます」と天野さんは笑います。
川崎から離れて、改めて感じる魅力
飛躍祭の構想は、10年前の市制90周年のときから練り始めていたそうです。「あれができたらいいな、これができたらいいなと想像して。頼まれてもいないのに考えちゃう性格なんで」。これまで10年間、頭に描いてきたことがまもなく実現されようとしています。
天野さんは今年、地域プロスポーツクラブ運営などを担う「Two Wheel Sports」を立ち上げ、現在は新たなフィールドで挑戦しています。フロンターレで27年間関わってきた川崎から少し離れた今、「人情味があって、ぬくもりのあるまち」と改めて感じるそうです。
「飛躍祭は私の集大成でもあり、お世話になった川崎への恩返しでもあります。市民の皆さんの記憶に残るものにできれば」と当日に期待を込めました。
「飛躍祭」
①かわさき100フェス 正午~16時
<会場>等々力球場
・チケット受付URL:https://w.pia.jp/t/kawasaki100/②アッと(@/at)等々力フェス 10時~18時
<会場>等々力緑地内各所
・各種スポーツ・パラスポーツ体験コーナー、キッチンカーなど③川崎フロンターレ 川崎市市制100周年記念試合 19~21時