瀬谷区の女性団体 主催
広島の高校生が被爆体験の証言者と共同制作した「原爆の絵」が6月22日(日)から27日(金)にかけて、瀬谷区内2カ所の施設で展示される。主催する新日本婦人の会瀬谷支部の山浦レイ子支部長は「平和や核兵器の脅威を考えるきっかけになれば」と呼びかけている。
6月22日から横浜市瀬谷区内施設で
この絵は、同支部が広島平和記念資料館から貸し出されたもの。同館では2007年度から、広島市の基町(もとまち)高校創造表現コースの協力のもと、生徒たちが被爆体験の証言者から話を聞き取り、原爆の惨状を描き出す取り組みを続けている。戦争体験者の高齢化が進むなか、当時の状況を後世に残し、高校生が平和について考えることが目的。生徒は証言や資料をもとに約1年かけて制作し、これまでに完成した作品は200点を超える。
瀬谷区内での展示
同館から借り受けるのは複製画35点で、それぞれ説明文が付いている。会場のスペースに合わせて、並べるという。
平和や核廃絶を訴え
新日本婦人の会は、女性運動家の平塚らいてうや絵本画家のいわさきちひろなどが呼びかけ人となり創立した団体。瀬谷支部では女性や子どもの幸せ、生活の向上などを目指して活動している。
反戦や核兵器禁止を訴える運動も展開しており、原爆の絵の展示も、その一環。2年前に区内で開いたところ、来場者から大きな反響があったという。今年が戦後80年の節目であることや、昨年に日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞に選ばれたことなどから、再び行うことを決めた。
山浦支部長は「高校生が長い時間をかけて制作した作品。心に訴えかけてくるものがあります」と話す。問い合わせは山浦支部長【携帯電話】090・5526・1576。