横浜シーサイドラインを知っていますか?
JR根岸線接続「新杉田駅」~京浜急行線接続「金沢八景駅」までの全長約11㎞を走行しています。駅の数は14です。このシーサイドラインを運営する横浜シーサイドラインの車両基地で年に1回開催される「シーサイドラインフェスタ」を、今回タウンニュース記者が取材してきました。
普段は入れない車両基地に入れるイベントなだけあって、鉄道ファンのみならず、家族連れが訪れる大人気のイベントです。2025年は10回目にちなみ10大企画が用意されました。車両基地っていう名前だけでも気になる!早速様子をご紹介します。
まずは検修場へ!
まずは鉄道車両の定期的な検査や修理を行う施設「検修場」へ。
ここでは2000型車両の展示や作業車両の乗車体験、車両洗浄体験のほか、ドア開閉の操作体験、車内放送の体験など運転士気分が味わえます。鉄道模型やミニ電車など、毎年大人気のコーナーが今年も実施されました。
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2000型車両は2011年から使用されていて、無人運転のため運転席が開放された特殊な車両です。車両の運転台や車輪近くには、説明書があり、何気なく乗っている電車のメカニズムがよくわかります。また、横浜シーサイドラインの社員の方が何人かいて、説明をしてくれるのもわかりやすいと好評だとか。
要事前申込の激レア車両「作業車両」の乗車体験
最新式の作業車両乗車体験は、他のイベントではなかなか乗れない貴重な機会とあって、昨年は前日から並んでいた人も。今年は1便10人を10便、事前申込制にしましたが、あっという間に定員枠が埋まったそう。作業をされる方も乗り込み、中々本格的。見ているだけでもわくわくします。
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精密な鉄道模型に釘付け
検修場では、関東学院六浦中学校・高等学校鉄道研究部による模型展示やミニ電車も。模型展示は、動く電車やライトが光る部分、住宅をはじめとする建物など、精密なつくりに思わず釘付けに。しばらく時が止まったように見入ってしまいます。
幻の1000型車両の展示も
毎年長蛇の列ができる1000型車両は屋外で展示されています。1000型車両は、1989(平成元)年7月5日の金沢シーサイドライン開業時から運行を開始し、2014(平成26)年の運行終了まで約25年間、シーサイドラインの運行をささえた車両です。
展示されている車両は、シーサイドラインと同じ金沢区内にあった東急車輛製造㈱(現・㈱総合車両製作所)で、1989年に1000型の16番目(16編成)の車両として製造され、同年7月から2013年11月29日までの間、地球を約43周分にあたる172万キロ運行しました。
ステージのテーマは「みんなで楽しく、笑顔に、元気になれる」
今年はシーサイドライン沿線の金沢区と磯子区にゆかりのあるゲストがステージに登場。オープニングは金沢区出身の上仲誠彦さんと磯子区出身の新村晋さんによるお笑いコンビ「ご当地芸人・横浜ヨコハマ」と、シーサイドラインのキャラクター、キラキラ☆シーたんによるMCで開幕。
神奈川県警音楽隊や横浜ヨコハマの漫才ライブ、NHKテレビ・ラジオ体操指導者の岡本美佳さんと会場を巻き込んで体操をするなど、会場は大盛り上がり。
横浜市消防音楽隊金管五重奏による演奏や大道芸人ジーコさんによるパントマイムショー、横浜高等学校和太鼓部「鼓魂」による和太鼓パフォーマンスなど、迫力あるステージが繰り広げられます。
ひと足早い夏を満喫!みんなで盆踊りも
この日は気持ちのいい春の陽気で半袖でもいいほど。金沢区出身のクラシックギタリスト・東隆幸さんのギターの演奏の後は、民謡歌手の阿部きみえさんと地域の踊りの先生たちで2023年に完成したばかりの「よこはま金沢音頭」を披露。来年以降、どんどん踊りの輪が広がっていきそうな予感。
- シーサイドラインの社員の方々も思わず踊り出している姿が
地元飲食店&キッチンカーは20店舗以上
お祭りの楽しみといえばグルメ。会場の入り口から飲食店ブースやキッチンカーが並びます。 地元の名物パン屋さんや和菓子、焼き菓子のほか、近隣の工場直売所で売られているドレッシングやカステラなど、金沢区の名産品もずらり。焼き鳥やもつ煮、ラーメン、ケバブ、ナポリタンなど、心もお腹も満たしてくれます。
会場には飲食スペースや芝生があり、ピクニック気分で気軽に食べられるのもうれしいポイント。
鉄道ファン必見
鉄道会社16社がオリジナルグッズや車両部品などを販売。JR東日本横浜支社のマスコットキャラクター「ハマの電チャン」も登場!高松琴平電気鉄道や長野電鉄・アルピコ交通など遠方からの出店に、鉄道ファンでなくてもうれしくなってしまいます。
地元企業や団体の出店も
10回目の2025年は地元の企業も多数出店!BRANCH横浜南部市場、コストコホールセール金沢シーサイド倉庫店、横浜金沢観光協会、アマンダリーナ、幸海(さちうみ)ヒーローズ、永島農園、横浜・八景島シーパラダイス、生活協同組合パルシステム神奈川、横浜市住宅供給公社、あしたタウンプロジェクト金沢シーサイドタウン、沿線冊子「海まちさんぽ」紹介ブースなど18企業が出店しました。
金沢区ご当地かるた「カナかる!」のかるた遊び
2023年4月に金沢区の地元有志が制作を進めてきたご当地かるた「カナかる!」が完成。子どもから大人まで盛り上がる人気イベントです。
バルーンアートで会場を盛り上げるジーコさん
ステージで華麗なパントマイムショーを披露した大道芸人ジーコさんは、会場の至るところに出没。子どもを見かけると犬やハートなどリクエストに応じてバルーンアートをプレゼント。主催者だけでなく、ステージ出場者、出店者、みんなで会場を盛り上げるのがシーサイドラインフェスタの特徴なのかもしれないと感じた場面でした。
金沢動物園には子どもがいっぱい
金沢動物園では動物のフンやオオツノヒツジのツノなどの展示も。子どもたちも興味津々。
金沢消防署や警察署、自衛隊の車両展示
自衛隊上大岡募集案内所による高機動車、金沢警察署によるパトカー乗車体験、金沢消防署による消防車・救急車の展示や乗車体験は写真撮影もでき、家族連れで終日にぎわっていました。
エンディングもフェスタおなじみの名コンビで
10時から15時までのイベントはあっという間に終了。エンディングでも横浜ヨコハマの2人とシーたん再登壇。ふだん声を発しないシーたんですが、横浜ヨコハマの腹話術によると「今年もとっても楽しかったね。また来年も楽しみにしててね」とのこと。このゆるい感じが何とも和みます。
来年も春に開催予定。ぜひ来場を。