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【小田原・かまぼこ通り活性化協議会】地域の高齢者向けに移動販売で買い物支援

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【小田原・かまぼこ通り活性化協議会】地域の高齢者向けに移動販売で買い物支援
野菜を販売する小西会長(左)と近隣住民

小田原市のかまぼこ通りで地域のにぎわいづくりに取り組む「かまぼこ通り活性化協議会」による移動販売が、地域の高齢者に好評だ。自分で買い物に行くことが難しい「買い物弱者」を支援しようと、毎週木曜日の午後に生鮮食品や総菜などを販売。外出機会や住民同士の交流が生まれるなど、思わぬ副次効果も表れている。

移動販売は、かまぼこ通り周辺の商店主らでつくる同協議会が5月から始めた。高齢化が進む幸地区で住民の困りごとを解消しようと企画し、今年2月に自治会を通して住民に移動販売のアンケート調査を実施。実現を希望する声が多く寄せられたことから、販売場所や商品の調達方法などの検討を進めてきた。

移動販売は、本町の23区公民館隣で毎週木曜日、午後3時から4時に開催。取り扱う野菜や魚、総菜などは、県西地域の若手農家らでつくる西湘うみかぜふぁーむや、移動販売などの事業を手掛ける湘南魚類(株)の協力で調達している。

6月19日の販売日には、30度を超える暑さにも関わらず開始時間に合わせて近隣の高齢者が続々と足を運んだ。会場にはナスやズッキーニ、トマトなどの夏野菜をはじめ、刺し身や焼き魚、釜揚げシラス、卵焼きなどが並び、お目当ての商品を買い求める姿が見られた。

手押し車を押して訪れた82歳の女性(本町在住)は、初回の開催時から利用している。夫が運転免許証を返納してスーパーなどに出かけることができず、移動販売が毎週の楽しみになったという。女性は「商品が充実していて、何よりも味がおいしい」と満足そうに話した。

住民交流にも一役

移動販売の「店番」を務める同協議会の小西里奈会長は「取り組みを通してお年寄りが外出するきっかけにもなれば」と期待する。買い物客同士が世間話を楽しむだけでなく、しばらく顔を見ない住民がいれば健康面を心配するなど、回を重ねることで見守り活動にもつなげたいという。

移動販売は協議会や協力する事業者が手弁当で行っており、手間などを考えると収益化は難しい。それでも小西さんは「協議会を応援しようと買い物に来てくれる方もいる。取り組みを通して地域の高齢者が安心して暮らせるお手伝いができたら」と前向きだ。

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開催日

毎週木曜日の午後3時~4時

住所

神奈川県小田原市23区公民館

公開日:2025-07-03

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